MLBの野球殿堂投票が行われた。今年、候補にエントリーされた野茂英雄は得票が5%に満たず、資格を失った。
投票結果。ベージュは殿堂入り、グレー地は候補資格失効

HOF-2014


殿堂入り候補は、全米野球記者協会(BBWAA)によってエントリーされる。
得票率75%以上で選出。5%を切ると、翌年以降の候補の資格を失う。足切りをされるのだ。また、エントリーされて15年が経過して選出されないと資格を失う。

今年の有権者は571人。各人は最大10人まで投票することができる。
野茂は6票しか獲得できなかった。得票率1.1%。もともと殿堂入りは無理だとは思っていたが、予想以上に厳しい得票だ。泡まつ候補の扱いだ。

選出の3人はいずれも1年目。アトランタ・ブレーブスの黄金時代を築いた左右のエースと、ホワイトソックスの主軸打者だ。

昨年、68.2%の得票率で選出は逃したものの全体1位だったクレイグ・ビジオはあと1票で選出を逃した。この選手も当確だろう。
野茂の相方だったマイク・ピアッツァは2年目で62.2%を得票。数年後には選出されそうだ。

3000本安打を打っているラファエル・パルメイロは資格を失効。現役最終年に薬物使用の陽性反応が出て大きな話題となった。記者はこれを許さなかったのだ。

同じく薬物使用で世間を騒がせたロジャー・クレメンス、バリー・ボンズ、サミー・ソーサは候補2年目だったが、75%には程遠かった。8年目のマーク・マグワイアも選出されなかった。それでも彼らが候補資格を失効しなかったのは、一部とはいえ現役時代の実績を評価する記者がいたと言うことだ。

アメリカのジャーナリストは、「日米野球の懸け橋」という野茂英雄の功績を評価しなかった。少なくとも「殿堂入りとは無関係」と断じたのだ。
3年後に資格を得る松井秀喜の殿堂入りも厳しいだろう。

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!



クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。 杉浦忠の先発、救援成績

Classic Stats



『「記憶」より「記録」に残る男 長嶋茂雄 』上梓しました。





「読む野球-9回勝負- NO.2」私も書いております。




広尾晃 野球記録の本、アマゾンでも販売しています。