ちょっとした雑感。
オリンピックやワールドカップのたびに当サイトはPVが急減するのだが、2月に入って30%ほど減っている。昨年のWBCでは50%増だったから仕方がないのだが、早く終わってほしいと思わないではない。
この数字の動きは、当サイトがディープな記録ファンやマニアの方だけでなく、スポーツ全般を愛好する方々もお越しいただいているという証拠だろう。そう考えれば一概に悪いこととは言えない。
livedoorブログ内でのランキングは変わっていないから、野球関係のブログ全体が落ち込んでいるようだが。

キャンプ情報の中継を相変わらず点けっぱなしにしている。
明日は多くのチームでキャンプがお休み。J SPORTSのキャンプ中継では、私がご提供した中日、広島の情報が流れるはず。私は出ません。データだけです。

キャンプでは早くも紅白戦が始まっている。KBOとの練習試合も行われている。
2クール目、わずか9日余りで実戦に入っているのだ。毎度のように言っているが、選手たちはほぼ体を作り上げてキャンプインしている。
ベテランの域に入った選手も、すでに調整ではなくプレーに参加しつつある。

先週の「週刊ポスト」でベテランジャーナリストの永谷脩氏が、昭和の時代のキャンプの思い出を語っている。

当時は阪急や阪神は高知でキャンプを張っていたが、夜になると選手たちは飲み屋街に繰り出して豪遊をしたという。中には玄人筋の女性とねんごろになり、その筋の男に追われる選手もいて、そういう選手をかくまった呑み屋もあったという。



昔はシーズン中であっても明け方まで飲み明かす選手はたくさんいた。二日酔いで打席に立って快打を放つ選手もいた。
キャンプ地であれば、さらに羽目をはずして暴力沙汰になったり、アクシデントに巻き込まれることもよくあった。

そういう「武勇伝」は近頃、めっきり聞かなくなった。
もちろん、全員が宿舎に大人しく帰って、夜は聖書を読んで11時に寝ているというわけではない。
適当に遊んでいる選手もいるだろうが、選手は自分のコンディションに影響を与えるような無茶な遊びをしなくなったのだろう。

そういうことをしていては、レギュラーの座が危うい。競争に負けてしまう。
みんながトレーニングをし、鍛え上げてキャンプに参加するから、悠長に遊び歩いている暇はないのだ。

ダルビッシュのSNSを見ると、彼はオフでも欠かさずトレーニングをしているし、最先端のトレーニング法を取り入れることに熱心だ。食事にも細心の注意を払っている。
エリートのプロ野球選手は、トレーニングのプロになったのだと思う。

今もプロ野球選手の不祥事は散見されるが、ほとんどが二軍や控えの選手だ。
“野生”“天然”だけで野球をやっている選手は、レギュラーにはなれなくなったのだろう。

一流のプロ野球選手は「自己管理」が徹底できるようになっている。
東京大学教授で、総合格闘技「空道」の師範代でもある松原隆一郎氏は自著で、東大に入学する学生を「最高レベルで自己管理ができた若者」と言っているが、内容、方向性は違うにせよ、プロ野球選手の「自己管理」も東大生なみになっているのではないだろうか。



年配の解説者たちは「今の選手は走り込まない」「筋トレは野球選手には向かない」「飲みに行っても抜け出して素振りをしたものだ」みたいな話を百年一日の如くしているが、実際の現役選手たちは遙かに高い次元でトレーニングをしているのではないだろうか。

誰かこのあたりを証明してほしいと思っている。

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