エクスパンションの稿については、現実的ではないと言う意見を多数いただいた。もっともだと思う。また、一足飛びのプランの提示に唐突感を持たれた方も多いようだ。
もう少し説明しておこう。
ブログも人様に読んでいただくことを前提にしているので、回りくどい説明はやめようと思ったのだが、現NPBが新体制に移行するまでのステップを改めて書いておこう。
1)コミッショナーの交替
2)NPBの事業構想の発表
3)体制の変革
コミッショナー傘下にNPBマーケティング株式会社を設立
各球団からマーケティング事業を引き継ぐ
4)リーグの再編成
以前から述べている通り、現在のポストシーズンは、半年もの間行うペナントレースの結果を十分に反映していない。MLB同様3リーグ(地区制)にし、ワイルドカードを含めた4チームでポストシーズンを行うべきと考えている。
セパ両リーグをイースト、ウェスト、セントラルに再編成する。
5)フランチャイズの一部移行
現在の関東地区5球団は多すぎる。少なくともDeNA、ヤクルトの2球団は新たなマーケットに移転すべきと思われる。
移転策として政令指定都市を持ち、マーケットが重ならない県として静岡県、新潟県を想定した。
6)新規球団設立準備
ペナントレースを運営しながら、NPBはエクスパンションの準備を行う。
府県単位での立候補を受け付ける
資格としては
2万人規模の球場を複数整備できること
新球団が球場の指定管理者になること
資本金10億円以上の会社を設立すること
地元ローカル局が主催全試合を放送すること
地域のスポンサーと個人協賛者によって初年度の運営資金を準備すること
審査の結果合格すれば、1年間は準加盟とし、NPB球団や地元球団との非公式戦を行うなど、実戦体験を積んだうえでペナントレースに参加する。
私はある時期、興行の世界にいた。
昔はエンタテイメントは「週末の夜」しか成立しなかった。しかし、最近、昔の仲間に聞いたところによると、地方での興行は「平日の昼」の方が集客が良いと言う。
高齢者が増えた上に勤務形態が多彩になったことが原因ではないかと言われる。
日帰り旅行の集客も、今では平日がメインである。
平日の昼開催と週末のナイター、休日の昼開催という形で試合を組み、平日と休日のチケット料金に傾斜をつけることで、集客の見込みは立つのではないか。
また、本拠地も一つではなく、エリア内に2~3つ設定することで、地域の観客を確保することができるのではないか。大変な道のりではあろうが。
大都市圏の球団よりも北海道や福岡などに移転した地方球団の方が、集客数が伸びていることでもわかるように、地方は人口は少ないものの競合も少ない。そこに活路を見出したい。
独立リーグが悪戦苦闘しているのは、ノンブランドで資金力もないからだ。NPB球団が真剣勝負にやってくるとなれば、集客はおのずと変わってくる。
私は松山の坊っちゃんスタジアムでヤクルト、広島戦を観戦したことがあるが、四国アイランドリーグとの集客の差は歴然としていた。
また、地元メディアが大々的に報道すれば、認知度は急速に上がるだろう。
重要なことは、地域の有力新聞社がスポンサーに着くことだ。多くの地方では、新聞社を核として地方テレビ局や出版社などがメディアグループを作っている。こういう企業体が球団を支援するのが望ましい。
(放映権ビジネスとは別個に)。
さらに、地方では巨大なSC(ショッピングセンター)やアウトレットが大きな集客をしている。多くは全国チェーン店ではあるが、こうした企業の店舗単位との連携も必要だろう。チケットの販売、グッズショップの展開。
新規で球団を設立するのなら、球場、SCが一体化したコンプレックスを作ることも考えられる。大きなSCは駐車場も大きいので、集客にも有利に働く。
地方の巨大SCは、平日の昼間でもかなりの集客がある。こうした商業施設との協業も重要なポイントだろう。
もう一つ、新しいNPB球団はファームとは別の企業体にしたい。選手数は40人まで。企業としては小型化する。
現在のNPBの選手数は12球団、1、2軍合わせて900人。これを18球団合わせて720人にする。後はマイナーへ。
おそらくエクスパンション当初、NPBの平均観客動員数は減少することだろう。新球団が足を引っ張るだろうし、聞いたことのないチームとの対戦が増えることで、既存球団の観客数も減るかもしれない。
また、チーム数が増え、これまで控えだった選手がレギュラーになることで、NPBの実力は、一時的には確実に下がるだろう。
しかし、それもこれも、NPBのパイの拡大と新たな展開を行う上では避けて通れないことである。
江本孟紀は、NPBの選手がMLBで通用するのは「エクスパンションでMLBのレベルが下がったからだ」と言った。
それは事実かもしれないが、MLBはすでに世界のトップリーグである。比較できるリーグはないのだから、実力の低下が大きな問題になるわけではない。
それよりもMLBは、マーケットを拡大し、観客数を増やすことを優先したのだ。
アメリカにはMLBに対抗する強力なライバルがある。NBF、NFL、NHLである。アメリカ人の「余暇の時間」のシェア争いは激化しているのだ。
MLBがビジネス集団として優秀になったのは、言うまでもなくこうしたライバルがいたからだ。
NPBは、長い間お山の大将だった。ライバルがいないから、しっかりしたビジネスを展開する必要もなかったのだ。
Jリーグが発展する中、NPBも変革する時期が来ていると思う。
旧稿だがこれは面白い スージー鈴木さん
20100206/新球団「松山ポンジュース」構想。
20111210/「静岡DeNAベイスターズ」を構想する。
マイナーリーグについては次稿。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひ、コメントもお寄せください!
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1)コミッショナーの交替
2)NPBの事業構想の発表
3)体制の変革
コミッショナー傘下にNPBマーケティング株式会社を設立
各球団からマーケティング事業を引き継ぐ
4)リーグの再編成
以前から述べている通り、現在のポストシーズンは、半年もの間行うペナントレースの結果を十分に反映していない。MLB同様3リーグ(地区制)にし、ワイルドカードを含めた4チームでポストシーズンを行うべきと考えている。
セパ両リーグをイースト、ウェスト、セントラルに再編成する。
5)フランチャイズの一部移行
現在の関東地区5球団は多すぎる。少なくともDeNA、ヤクルトの2球団は新たなマーケットに移転すべきと思われる。
移転策として政令指定都市を持ち、マーケットが重ならない県として静岡県、新潟県を想定した。
6)新規球団設立準備
ペナントレースを運営しながら、NPBはエクスパンションの準備を行う。
府県単位での立候補を受け付ける
資格としては
2万人規模の球場を複数整備できること
新球団が球場の指定管理者になること
資本金10億円以上の会社を設立すること
地元ローカル局が主催全試合を放送すること
地域のスポンサーと個人協賛者によって初年度の運営資金を準備すること
審査の結果合格すれば、1年間は準加盟とし、NPB球団や地元球団との非公式戦を行うなど、実戦体験を積んだうえでペナントレースに参加する。
私はある時期、興行の世界にいた。
昔はエンタテイメントは「週末の夜」しか成立しなかった。しかし、最近、昔の仲間に聞いたところによると、地方での興行は「平日の昼」の方が集客が良いと言う。
高齢者が増えた上に勤務形態が多彩になったことが原因ではないかと言われる。
日帰り旅行の集客も、今では平日がメインである。
平日の昼開催と週末のナイター、休日の昼開催という形で試合を組み、平日と休日のチケット料金に傾斜をつけることで、集客の見込みは立つのではないか。
また、本拠地も一つではなく、エリア内に2~3つ設定することで、地域の観客を確保することができるのではないか。大変な道のりではあろうが。
大都市圏の球団よりも北海道や福岡などに移転した地方球団の方が、集客数が伸びていることでもわかるように、地方は人口は少ないものの競合も少ない。そこに活路を見出したい。
独立リーグが悪戦苦闘しているのは、ノンブランドで資金力もないからだ。NPB球団が真剣勝負にやってくるとなれば、集客はおのずと変わってくる。
私は松山の坊っちゃんスタジアムでヤクルト、広島戦を観戦したことがあるが、四国アイランドリーグとの集客の差は歴然としていた。
また、地元メディアが大々的に報道すれば、認知度は急速に上がるだろう。
重要なことは、地域の有力新聞社がスポンサーに着くことだ。多くの地方では、新聞社を核として地方テレビ局や出版社などがメディアグループを作っている。こういう企業体が球団を支援するのが望ましい。
(放映権ビジネスとは別個に)。
さらに、地方では巨大なSC(ショッピングセンター)やアウトレットが大きな集客をしている。多くは全国チェーン店ではあるが、こうした企業の店舗単位との連携も必要だろう。チケットの販売、グッズショップの展開。
新規で球団を設立するのなら、球場、SCが一体化したコンプレックスを作ることも考えられる。大きなSCは駐車場も大きいので、集客にも有利に働く。
地方の巨大SCは、平日の昼間でもかなりの集客がある。こうした商業施設との協業も重要なポイントだろう。
もう一つ、新しいNPB球団はファームとは別の企業体にしたい。選手数は40人まで。企業としては小型化する。
現在のNPBの選手数は12球団、1、2軍合わせて900人。これを18球団合わせて720人にする。後はマイナーへ。
おそらくエクスパンション当初、NPBの平均観客動員数は減少することだろう。新球団が足を引っ張るだろうし、聞いたことのないチームとの対戦が増えることで、既存球団の観客数も減るかもしれない。
また、チーム数が増え、これまで控えだった選手がレギュラーになることで、NPBの実力は、一時的には確実に下がるだろう。
しかし、それもこれも、NPBのパイの拡大と新たな展開を行う上では避けて通れないことである。
江本孟紀は、NPBの選手がMLBで通用するのは「エクスパンションでMLBのレベルが下がったからだ」と言った。
それは事実かもしれないが、MLBはすでに世界のトップリーグである。比較できるリーグはないのだから、実力の低下が大きな問題になるわけではない。
それよりもMLBは、マーケットを拡大し、観客数を増やすことを優先したのだ。
アメリカにはMLBに対抗する強力なライバルがある。NBF、NFL、NHLである。アメリカ人の「余暇の時間」のシェア争いは激化しているのだ。
MLBがビジネス集団として優秀になったのは、言うまでもなくこうしたライバルがいたからだ。
NPBは、長い間お山の大将だった。ライバルがいないから、しっかりしたビジネスを展開する必要もなかったのだ。
Jリーグが発展する中、NPBも変革する時期が来ていると思う。
旧稿だがこれは面白い スージー鈴木さん
20100206/新球団「松山ポンジュース」構想。
20111210/「静岡DeNAベイスターズ」を構想する。
マイナーリーグについては次稿。
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ベイスターズは一時期新潟行きが叫ばれましたがハマスタと状況を改善してもらう代わりに長期契約を結んでいます
またヤクルトはフジテレビが手放さないと...
また、新聞が親会社になるのは断固反対です
読売新聞ですら20万部ぐらい半年で一気に減りました
巨人は黒字だからいいものの中日などは本格的に危ないかと
地方の新聞ならなおさら