こういう引退表明は、本物のスターで、フランチャイズプレイヤーだけに許される。最近では昨年のヤンキース、マリアノ・リベラ、一昨年のアトランタ、チッパー・ジョーンズがそうだった。
12日、フェイスブックで、今シーズン限りで引退すると発表した。

キャリアSTATS 年俸もつけた。単位は万ドル

Jeter


1992年のドラフト1順目でヤンキースに入団。同期1順目には後にチームメイトになるジョニー・デイモン、フィル・ニーブン。
順調に出世して95年にMLB昇格。96年には早くもレギュラー。新人王。
この頃のオーダーは

Jeter1996


捕手は今、監督のジラルディ。
広い守備範囲と3割をキープできる安定感、そして何よりハンサムでスター性があるキャラクターで、人気者となった。
遊撃という激しいポジションでありながら、ほとんど怪我や故障がない。足も速い。
長打はあまりなかったが、次第に本塁打も打つようになり、3番を打つことも多くなった。

イチローが登場するまでは、MLB屈指の「安打製造機」でもあった。

そしてイチローよりも評価が高かったのは、選球眼が抜群だったことだ。出塁率は4割近い。
さらに非常に勝負強い。いいところで安打を打つことが多かった。

非の打ちどころのない選手。2004年に強打の遊撃手、アレックス・ロドリゲスが移籍したがA-RODは三塁にコンバートされた。

この頃のオーダーは

Jeter2004


100得点以上が5人。
私はこの頃のヤンキースが大好きだ。バーニー、A-ROD、ジアンビ、シェフィールド、強面の大物に挟まれて、松井秀喜がジーターと一緒に試合に出ていると言うだけでわくわくしたものだ。

2003年から2009年まで連続で三割を打つ。2011年には衰えが目立ったが、12年に大復活。2度目の最多安打を獲得。ただし守備では衰えも目立った。

しかしポストシーズンで足首を骨折。2013年は17試合の出場にとどまった。



契約最終年ではあり、潮時ではあろう。A-RODが往生際の悪いところを見せている中、幸せな引退をしようとしている。
ほぼ年俸に見合う成績を残し続けたことも偉大である。

今調べたら、ジーターはメジャーでもマイナーでも遊撃以外は一度も守ったことがない。(マイナーではSS459試合)これも凄い記録だ。
見上げるような大型内野手であり、ジャンピングスローなど守備でも華があった。

意外なことにMVPは獲得できなかったが、常にチームの主力。キャプテンにふさわしい選手だった。

1995年にヤンキースでは、4人の若い有望選手がデビューした。捕手、ホルヘ・ポサダ、投手マリアノ・リベラ、アンディ・ペティット、そして遊撃手ジーター。ペティットを除く3人はフランチャイズプレイヤー。4人ともヤンキースの歴史に残る仕事をした。
その最後の選手が引退を宣言した。一つの時代の終焉だろう。

日本人としてはイチローがチームメイトになったこと、そして最終年にジーターをバックスに田中将大が投げることができることを喜びたい。

恐らくはイチローも身の処し方を考えたことだろう。

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