統一球に関する問題は、ミズノの回答待ちになっている。来週には何らかの声明があるのではないか。
最初に抑えておきたいが、今回の統一球はすでに「アグリーメント違反」である。
コンプライアンス上でいえば「真っ黒」。疑問の余地はない。

その上で、コミッショナーの裁定で「特例的」に使用が継続されることになった。
NPBの信用はすでに毀損されている。

その上で、第二の問題。
なぜ統一球の反発係数の数値が、アグリーメントで定められた数値を上回ったのか。
考えられるのは、2つの可能性。

1.不作為
製品としての統一球の誤差の範囲、あるいは天候などによる製品の品質変化

2.作為
何らかの意図を持った人物が、秘密裡にミズノに仕様の異なる製品を作らせた

1.の可能性は常に存在する。野球のボールは手作業の部分があり、品質のばらつきがあるのは仕方がない。また牛革などの素材は温度、湿度の変化で変質する可能性はある。

しかし、私は2.の可能性が高いのではないかと思っている。

反発係数の数値について、もう一度表を作ってみた。
今回は、数値のブレの幅が分かりやすくするため、細かにグリッドを刻んだ。

toitsukyu-20140413


2011年に導入された統一球は数値のばらつきがあったが、0.405~0.411の間に収まっている。その幅は0.006である。

2013年、秘密裡に改変された新統一球の数値は0.416。明らかに旧統一球とは異なる製品であることが分かる。

2014年、シーズン前に計測された数値は0.421だった。2013年の新統一球との差は0.005。
ブレの幅としてはぎりぎりだと言えよう。
少し優秀な人であれば、この時点で「範囲内」と胸をなでおろすのではなく、「このブレはおかしい、何らかの手が加えられたのではないか」と思ったはずだ。

そして4月に発表された数値の平均は0.426。球場ごとの数値が発表されたが、一番高かったのは0.428、最低は0.423。

2013年の新統一球の数値との差は0.009にもなる。
統一球は今年2月、あるいは4月の段階で統一球は改変された可能性が高いのではないだろうか。



もし、ミズノがここまで数値のブレがある製品しか作ることができないのであれば、それはそれで問題があると思うが。

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