四国アイランドリーグPlusを取材中の6月8日、徳島県阿南市の「アグリパーク」の徳島・ソフトバンク戦で、河本ロバートが球速156km/hを記録するのに出くわした。
河本ロバートはロバート・ブースの名前で2011年までドジャースのマイナーにいた。当サイトでは当時から追いかけていたからご存じの人も多いはず。
日米のハーフ。亜細亜大時代から注目されていたが、ドラフトにかからなかったためマイナーに挑戦した。

キャリアSTATS

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アメリカでは先発で起用されたが2年目に救援に転向。しかしA+の壁を破ることができなかった。WHIPが悪い。被安打が多いのは制球に難があったからだろう。

BCリーグの新潟で2年。1年目はクローザーとしていい働きをした。2年目途中に台湾のラミゴに移ったが、また戻ってきた。
そして今季から徳島で投げている。

この投手は制球が課題だ。四球も多いが、死球もかなり多い。重たい球を投げるのだが、行き先はボールに聞いてくれ、という状態だった。

しかし球速はぐんぐん伸びている。
6月8日は、3番手として6回1死から登板したが、ソフトバンク3軍の打者5人を全く寄せ付けなかった。

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この球場には、常設の球速表示はない。たまたまこの日、仮設の表示板があったのだが、客席では150、152、153という数字が何なのかがわからない人が多く「身長ではないやろう」という声もあった。しかし156が出たときは少し湧いた。

この試合は大隣憲司が9回5安打1失点で完投。格の違いを見せつけたが、徳島にもこういう凄い素材がいることをアピールした。

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優しい性格のようで、試合終了後、お客さんを見送るセレモニーのときに、老人から「うちの孫は186cmもあるが、あんたはそれより大きいなあ」と言われて、老人の肩を抱いて「そうですか、お孫さんも大きいですね」と丁寧に答えていたのが印象的だった。
独立リーグでは地域貢献を通じての人間性の涵養も目標にしているが、ブースは人間的にも成長したのではないか。

28歳と年を食っているが、これから大化けする可能性もあると思う。

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