大谷翔平は、昨年は野手、今年は投手としてオールスターに選出された。これは関根潤三に続いて2人目。改めて先達、関根潤三のキャリアについて調べてみた。
キャリアSTATS 打・投を並べてみた。

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関根は日大三中から法政大を経て近鉄へ。根本陸夫は中学時代からの相棒だ。
法政大学では41勝を挙げた絶対的なエースだった。
プロ入り時点ではすでに盛りを過ぎていたと言うが、弱小近鉄では主戦級投手として8年にわたり65勝を挙げている。

この期間、投手として打席に立つ以外は代打が中心。好成績を上げているが、この期間は「打撃の良い投手」の域を出ていない。
投手時代の打撃成績を抜き出すと、投手以外での出場は7年で151試合に過ぎない。当時の主戦級の投手の中には、このくらいの打撃成績をあげた選手はいなくはない。

57年に打者一本になってからレギュラーになった。

オールスター出場は投手時代は1953年の1度だけ、野手としては4度出場している。

厳密に言えば、関根は「二刀流」ではなく、「投手から野手に転向した」のではないだろうか。
「二刀流」というには、少なくとも打者での出場試合数が投手のそれを上回らなければならないのではないか。

大谷のケースは、戦前のプロ野球までさかのぼらないと出てこないと思う。



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