黒田博樹本来の投球ができていた。黒田の調子のバロメーターは、ゴロでのアウトがいくつ取れているかで見るべきだと思うが、昨日はゴロアウトが11、前回登板は4、その前は5だった。低めに抑制の利いた球を投げることができていたのだ。三振はわずか3。これも黒田の持ち味である。




サンフランシスコ・ジャイアンツ=SFは、ほんのわずかながらポストシーズンへの進出の可能性を残している。1試合も負けられないという執念があった。

パブロ・サンドバルが食らいつくようにして3安打を打ったし、10球も粘った打者が二人も出た。黒田が1人の打者に投げた投球数としては、今季タイ(5月6日のニューヨーク・メッツ=NYM戦で、投手のニースに10球粘られたことがあった)。

話はそれるが、Basebal Reference.comでIchiroと入力すると、サンドバルがイチローより先に出てくる。Fat Ichiroと呼ばれているそうである。そうかぁ、という感じだ。

それはともかく、黒田は走者が出ても冷静に投球することができた。シンカーが良く動いて、打ち気を逸らし、ゴロの山を築いていったのだ。四球を出す気配も全くなかった。

味方がSF先発バンガーナーを着々と攻略し、5回で6対1、黒田には余裕もできた。1回のベルトランに続き、7回にサンドバルに一発を食らったが、7回を投げてわずか82球。今回こそ完投のチャンスだと思われたが、8回先頭の代打サンチェスに10球粘られた揚句に安打されて降板。惜しかった。

31回目の登板にして、今季最高の投球ではなかったか。1シーズンローテーションを完ぺきに守ってのこの投球は称賛に値する。あと1回の登板にも期待したい。


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