岩隈が敗けるとしたらこのパターンしかない、という投球だった。
立ち上がりからやや岩隈にしては球数が多かった。とはいえ、2回まではデルモン・ヤングに強い当たりの内野安打を打たれただけ。
3回、フラハティ、ジョセフ、マーケイキスの3連打で1点が入る。球種はすべて違う。どの球も内側に集まってはいたが、それ以上にオリオールズ打線にタイミングを合わせれている感じだった。
そしてデルモン・ヤングにも捕手のズニーノが構えるよりも内側に入って左中間スタンドに運ばれた。4人で4点を失う。
ここで目が覚めたかのように岩隈は立ち直り、後は少ない球数で7回まで投げたが、ときすでに遅し。
チェンはそれほど球速はなかったが、ゴロアウトが12個あったように、球が低めに集まっていた。
岩隈の制球の甘さを見逃さず速攻したオリオールズ打線の勝ちと言うところか。
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疲労が見られるとのことで当初中4日メッツ戦が中5日でオリオールズ4連戦の初戦にまわった岩隈。元中日チェンとはNPB時代合わせて初顔合わせとなりました。オリオールズはオールスター後の6試合でチーム打率アリーグ最下位の.209ながらも、本塁打数は8本とアリーグ2位の多さでした。一発だけは避けなければという試合だったのですが・・・
とはいえ、MLB打者のパワーや日本人他投手の成績から言って1試合(9イニング)で1本前後の被弾は今後も続くことでしょう。そのように割り切って考えるべき。それよりも、今回のように複数走者を塁上に置いた時の被弾を回避することに注力すべきです。
調べてみると、今季の岩隈は被本塁打に占めるソロ弾の割合が33.3%と極めて少ない。過去2年はいずれも70%以上がソロ弾。一発くらっても最少失点が多かったのが岩隈の良さでもありました。ところが、今季は走者有で浴びるケースが多いんですよね。このあたりが今季残りの課題点と言えそうです。