さて、このブログを読んでいただいているakiteさんから、

「ヤンキースのグランダーソンの今年の生還率が非常に高いので驚きました。普段イチローの成績を追いかけてるだけになおさらです。ひょっとしてメジャー記録とか達成する勢いなのでしょうか?」

というコメントをいただいた。
生還率とは、得点÷(安打+四球)で導き出せる数字。これまであまり注目していなかったのだが、アリーグの生還率を出してみた(規定打席以上)。







確かに、抜群の数字だ。グランダーソンが出塁すると6割近い確率で帰ってくることになる。これが、MLB史上でどれだけすごい数字なのか。

公式にはデータがなかったので、1900年以降、500打席以上というくくりで数字を出してみた。該当するデータは10993件あった。



アル・シモンズ、ジョー・ディマジオなどそうそうたる顔ぶれ。グランダーソンの数字は、ロビン・ヨーントの1980年の記録に次ぐMLB史上4位に当たる。

この生還率は、該当する打者が①長打が多い ②盗塁が多い ことに加えて、所属するチームの打線が強力でなければ数字がアップしない。歴代生還率上位3人の所属チームの順位は2位、1位、3位だった。グランダーソンのこの数字も、NYYの強力打線があってのものではあるが、確かに大変な数字である。

今年のグランダーソンのブレークで思い出すのが、左打者と右打者の違いはあるが、10年ほど前のNYYの花形選手アルフォンソ・ソリアーノだ。イチローがデビューした2001年、ソリアーノは突如開花し、2002年には39本塁打、102打点、41盗塁(盗塁王)。➜(上の表の19位に載っている)5ツールがそろったMLB一の人気者となった。しかし、ソリアーノの数字はこの年をピークに下降線をたどり、今はシカゴ・カブス=CHCの不良資産となっている。

ソリアーノとグランダーソンの違いは選球眼。ソリアーノは典型的なフリースインガーだったが、グランダーソンはじっくり見ることができる。より賢明な打者だと言えよう。
何にせよ、グランダーソンは来季も同様の好成績を残して、今年の成績がフロックでないことを証明しなければならないだろう。


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