MLBではこのところ、平凡な打者が突如リーグのタイトル争いをするような打者に変身するケースが目立っている。昨年のトロント・ブルージェイズ=TORのホセ・バウティスタ、コロラド・ロッキーズ=COLのカルロス・ゴンザレス、今年のタンパベイ・レイズ=TBのケイシー・コッチマンなどがそうだが、ニューヨーク・ヤンキース=NYYのカーティス・グランダーソンもどうやらその一人らしい。今や、本塁打、打点の二冠をうかがう勢いである。




この選手は2002年デトロイト・タイガース=DETのドラフト3順目。同期にはB.Jアップトンやプリンス・フィルダー、ニック・スイッシャー、投手ではザック・グレインキなどがいる。

走攻守そろった5ツールプレイヤーとしてすぐに頭角を現した。2年でMLBに上がり、4年目には定着する。この当時のグランダーソンは、身体能力は高いものの「野球頭脳」が追いついていないという、よくある選手だった。時折飛距離のある本塁打を打ち、足も速い。しかし、左投手を苦手にし、三振がやたら多い。「素材」としては素晴らしいが、超一流とまではいかない選手、という評価だった。

2010年トレードでNYYに移籍。外野の一角を占めたが、この年の成績は強力なNYY打線にあって、十分とはいえなかった。

2011年、グランダーソンは5月に10本塁打を打つなど好調な滑り出し。しかし、これまでの例でいえば、彼の好調はどこかでストップし、平凡な成績に戻ると思われた。しかし今年は違った。6月には4本塁打だったが、7月7本、8月10本と本塁打を量産。打率は.278だが、打点でもトップに立ったのだ。

その要因として、左投手を克服したことが大きい。2009年は左.183右.275だったのが2010年左.234右.253と持ち直し、今年は左.280右.277と進化している。

もうひとつ、今年のグランダーソンは、大きく変わった部分がある。

以下はアリーグの投手にどれだけ沢山投げさせたか、のランキング。

 


何と、ボビー・アブレイユ、アダム・ダンなどの常連を差し置いて、グランダーソンが一位なのだ。今年のグランダーソンは、投手とじっくり対戦しているのだ。この数字、グランダーソンは2009年は3.96で29位だった(2010年は4.16で9位)。意識が変化したのは間違いないだろう。

ベスト10の中にはNYYの選手が3人。NYYというチームは強打だけでなく、相手投手に球数を多く投げさせる、というMLB野球の基本を忠実に守るチームだが、グランダーソンは移籍2年目にして、この伝統に従い、考え方を変えたのだ。

30歳にして変化できる、進化できる。これが、グランダーソンの強みではないだろうか。

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