「わしの長年の夢がかないました」と吉井理人投手コーチに言わしめたダルビッシュのワインドアップでの投球。そうした理由は「何となく」だそうである。


結論から言うと、振りかぶるダルは「もっとすごい」。

 



先頭打者松井稼頭央に投じた速球は156km/h。計測の仕方にもよるが、確かに球威があった。この日のダルは、1人の打者に最大でも6球しか投げなかった。遊び球をほとんど使わなかった。それでいて自身タイの15奪三振。これは、ダルがストライクをどんどん投げ込んでいるのに、打者がほとんど打てなかったということだ。

この日、速球はむしろ見せ球で、スライダーがすごい変化をしていた。小さいが鋭く落ちるこの球は、見逃せばストライクになる。しかし振っても当たらない。巧打で売り出し中の聖沢諒だが、スライダー主体で攻められ2打席連続三球三振。

太い腕を頭上で合わせて、腰をひねり、ゆっくりと投げ込む。恐らく速球の切れも増しているのだろう。真ん中に入りながら、手が出ない、という感じで見逃す打者も多かった。後半に入ると各打者はバントの構えをしだした。しかし、無駄な抵抗に思えた。

許した安打はダルの明らかな失投。楽天は2回に連打、これを起点に1点を奪取。以後は7回まで1安打。8回先頭の嶋が当たりはよくないが安打で出て、この虎の子のランナーを大事に三塁まで送り、内村の三遊間の当たりを小谷野がグラブの土手に当てて、この間に嶋がホームイン。決勝点を絞り出した。

敗因は、日本ハムが打てなかったことに尽きる。吉井コーチは「めっちゃかっこよかった」と絶賛したが、背中に翼が生えたように、ダルビッシュはさらに大きく見えた。

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