恒例のマトリックスによるMLBの勢力バランスの推移を見ていく。
縦軸にOPS、横軸にERAを置いた。矢印の根元が2013年、先端が2014年。青い点線は2013年のポストシーズン進出ゾーン、赤い点線はその2014年。
グリッドの青線は2013年の平均ライン、赤線はその2014年。
今年、MLBが極端な投高打低に推移したことは、ベースボールチャンネルで紹介した。
「投高打低」に大きく振れたMLB、来年はどうなるのか?【広尾晃の「ネタになる記録ばなし」】
しかし、それはNPBの「統一球の導入」のような、はっきりした原因があったわけではない。
選手の世代交代や薬物への規制など、さまざまな要因がからまって、投打のバランスが代わったのだと思われる。
それを証明しているのが、マトリックスにおける各球団の昨季と今季のポジションの乱高下だ。まるでおはじきを地べたに叩きつけたようにあちこちに飛び散っている。
2010年以来毎年この手のマトリックスを作っているが、たいていの年では一定のトレンドが見られたが、今年は「投高打低」に進んでいるチームが多いが、そうでないチームもあり、明らかなトレンドはない。
目立っているのはボストン・レッドソックス=BOSの大下落。まさに奈落に落ちている。故障や不振などさまざまな要因はあっただろうが、打線がここまで落ち込むとは。
デトロイト・タイガース=DETは今季もポストシーズンに進出したが、投打ともに数字を落としていることが分かる。
反対にボルチモア・オリオールズ=BALは、打線をそれほど落とすことなく投手陣が成績を上げたことでポストシーズンに進出。
ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム=LAAも同じ動き。
シアトル・マリナーズ=SEAも投手成績が大幅に向上したが、あと一歩及ばなかった。
ヒューストン・アストロズ=HOUがまだ下位ながらもチーム状態を改善しているのに対し、テキサス・レンジャーズはチーム力を下げ、入れ替わったこともこのマトリクスからわかる。
今昔の感があるのがニューヨーク・ヤンキース=NYYだ。少し前までは少なくとも打撃ではすべてのチームを見下ろしていたが、今は弱小チーム。莫大な年俸を費やして馬群にまぎれている。
順位表
栄枯盛衰を見る思いだが、こうしたシャッフルが起こるのは、戦力均衡の政策が機能しているからだ。
いつまでもチームの力関係が変わらなければファンの関心は薄れてしまう。
MLB全体のことを考えれば、こうした対流運動は良いことなのだと思う。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
クラシックSTATS鑑賞もご覧ください。
東田正義、全本塁打一覧|本塁打大全
広尾晃、3冊目の本が出ました。
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それを証明しているのが、マトリックスにおける各球団の昨季と今季のポジションの乱高下だ。まるでおはじきを地べたに叩きつけたようにあちこちに飛び散っている。
2010年以来毎年この手のマトリックスを作っているが、たいていの年では一定のトレンドが見られたが、今年は「投高打低」に進んでいるチームが多いが、そうでないチームもあり、明らかなトレンドはない。
目立っているのはボストン・レッドソックス=BOSの大下落。まさに奈落に落ちている。故障や不振などさまざまな要因はあっただろうが、打線がここまで落ち込むとは。
デトロイト・タイガース=DETは今季もポストシーズンに進出したが、投打ともに数字を落としていることが分かる。
反対にボルチモア・オリオールズ=BALは、打線をそれほど落とすことなく投手陣が成績を上げたことでポストシーズンに進出。
ロサンゼルス・エンゼルス・オブ・アナハイム=LAAも同じ動き。
シアトル・マリナーズ=SEAも投手成績が大幅に向上したが、あと一歩及ばなかった。
ヒューストン・アストロズ=HOUがまだ下位ながらもチーム状態を改善しているのに対し、テキサス・レンジャーズはチーム力を下げ、入れ替わったこともこのマトリクスからわかる。
今昔の感があるのがニューヨーク・ヤンキース=NYYだ。少し前までは少なくとも打撃ではすべてのチームを見下ろしていたが、今は弱小チーム。莫大な年俸を費やして馬群にまぎれている。
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栄枯盛衰を見る思いだが、こうしたシャッフルが起こるのは、戦力均衡の政策が機能しているからだ。
いつまでもチームの力関係が変わらなければファンの関心は薄れてしまう。
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広尾晃、3冊目の本が出ました。
SEAはカノー獲得して少しは打つ印象でしたが、相対的には打力低下しているのですね。