デイリースポーツ
広島・前田健太投手(26)が24日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、自身の球団最高年俸を更新する2000万増の3億円でサインした。球団初、セ・リーグ投手最年少で大台に到達した右腕は、来季24年ぶりの優勝へチームの先頭に立って導くことを誓った。メジャー挑戦についても「夢というよりは近い目標」と語り、来オフのポスティングシステムによる移籍を見据えた。
マエケンがMLB移籍を断念したことは既報。

広島は前田の決定に、球団最高年俸で応えた。
現時点でのNPBの年俸ランキング。1億円以上。外国人を除く。

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マエケンはようやく10位タイになった程度。彼の実力からすればもっと高収入を得ても良いところだ。
しかし広島にはこれがいっぱいいっぱいだろう。

「カープ女子」人気はあると言っても、独立採算の広島は、赤字にはなれない。
来季好成績を上げれば、広島はマエケンを手放さざるを得なくなる。
どちらにしても、マエケンは来年限り。
潤沢な予算があるオリックスとは状況が違うのだ。

前にも書いたが、マエケンが広島にあっさりと残留を決意したのは、自身の成績が不甲斐なかったからだ。しかしそれだけではないだろう。

広島カープが「本気で優勝を目指している」ことが大きいのではないか。

これまでの広島は、「均衡財政」に汲々としていた。大型補強をして勝つ事よりも、赤字にならないこと、利益を出すことを優先していた。その結果、横浜(DeNA)とともに万年下位に甘んじていたのだ。

ただ、潤沢な資金がないだけに「スカウト力」を磨いていた。近年続々と有望な選手が入団していることでもそれがわかる。

そして一昨年来の「カープ女子」の盛り上がり、入場者数の増加。

広島の経営陣も「その気」になっているのだ。
マエケン以外の若手選手の年俸は大したことがない。優勝してもものすごいベースアップにはつながらない。

「優勝してもいいな」と経営陣が思いはじめたことが、マエケンをその気にさせたのだろう。
緒方新監督の手腕は未知数だが、「自然増」の広島の勢いを殺がなければそれでよいと思う。

マエケンも元のさやにもどったが、すぐに出ていくのは間違いない。
優勝してMLBに送り出すことになれば、ライバルの田中将大と同じパターン。
そういう意味でも、来年の広島は「見もの」だ。


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