今日、ダルビッシュ有と田中将大が2009年8月以来、2年ぶりに投げあうという。たがいにメールを交わして「最高の試合をしよう」と誓い合ったそうだ。両人ともに「NPB最高の投手を競う仲」と自認しているようだ。今季、田中が成長したことで、2人は好投手ぞろいのパリーグにあっても頭一つ抜けたレベルになってきた。





今季、ダルビッシュは依然、25勝ペースで白星を稼いでいる。田中の方は援護が少ないために20勝がやや厳しそうだが、2リーグ分立後では2人目の0点台の防御率が期待できる。何よりもすごいのは、二人ともDIPSが2点を割りそうなこと。被本塁打、四球、三振というシンプルな指数でみる数字だが、伝説の沢村榮治でも、DIPSのシーズン最高は2.54。藤川球児は1点台を続けているが、先発投手でこの数字は空前だ。いかに統一球で投手有利が進んだといっても、これはすごすぎる。

二人に共通しているのは、ほとんど四球を出さないこと。MLBにはコントロールの良い投手の目安とされるSO/BBという指標がある。この指標が4を超えれば一流とされるが、ダルビッシュは7.7、今、MLBで断トツトップのロイ・ハラデーと同じ数字。田中将大は、何とそれをはるかに上回る11.0。この投手の場合、ボールを見ていても歩ける可能性はまずないのだ。

今季のゲームごとの数字を見てみる。



ダルビッシュは開幕戦の7自責点がなければERA0.99だった。以後、4試合連続完封などすごい成績を上げてきたが、交流戦の終盤から5試合連続で失点。ERAが足踏みをしている。これに対し田中は6月以降自責点4。前回は延長10回を無失点と、まさにイニングイーターとして防御率を上げてきた。調子でいえば田中の方が少し良いようだ。

二人の数字は良く似ている。打者一人に投げる球数はともに3.8台。これはMLBの基準でいうとやや多い方。もう少し効率的な投球ができれば良い。

二人の対決、最少得点差、そして両チーム合わせて1点で決着がつけばよいと思う。2人合わせて四球ゼロ、三振20以上。どちらが勝ってもかまわない。最高の投手同士の鍔迫り合いを見たい。


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