今日は、MLBで殿堂入りの可能性が出てきた二人の打者について考える。1人目はデービッド・オルティーズ。
現役選手の本塁打数ランキング。

Ortiz2015-1


1位のA-RODは殿堂入り“落選確実”。プホルズは有望だが、エンゼルスに移ってからの落ち込みがマイナス要因。
3位のオルティーズは、少し前までなら殿堂入りには無縁の選手だと思われていた。

キャリアSTATS

Ortiz2015


ドミニカ共和国のサントドミンゴ出身、プロのスタートはマリナーズだった。マイナー時代のチームメイトにデレク・ロウ、マック鈴木がいる。

97年にツインズに移籍、ここで頭角を現し4年目にMLB昇格。
しかし打率が低いことからそれほど目立つ存在ではなく2002年にFAになったが、セイバーメトリクス的に見て優秀な選手であることに着目したボストン・レッドソックスが獲得。
ここから見違えるような活躍が始まる。

驚くべきは、打点の多さだ。2004年からの3年間で424打点。
この時期、マニー・ラミレスが在籍していたが、彼は386打点。二人でチームの全得点の三分の一を稼いでいた。

苦労人。わがままなマニー・ラミレスを制御できるのはオルティーズだけだと言われた。“ビッグ・パピ”と言われ、チームメイトから絶大な信頼を得た。
ココ・クリスプがホームインして出迎えるオルティーズに飛び上がって抱きついたのを覚えている。
ポストシーズンの勝負強さも特筆もの。通算打率は.295だが17本塁打60打点。ワールドシリーズの打率は.455と言うすさまじさ。2013年にはMVPに選ばれている。

一時期、成績が落ちたが、最近また勝負強さが復活。2年連続で30本100打点をマーク。今年11月には40歳になるが、衰えは見られない。

オルティーズはすでにDHでの出場数で歴代1位になっている。1000試合以上出場の選手。

Ortiz2015-2


今、DHに与えられる賞にはエドガー・マルチネスの名を冠しているが、数字だけでいえば安打、打率を除いてオリティーズが上回っている(エドガーは2247安打309本塁打1261打点.312)。

しかしこの顔ぶれはモリター以外誰も殿堂入りしていない。当確と言われたマルチネスも最近、票が伸び悩んでいる。
マルチネスが殿堂入りすれば、数字的にも上回り、人格的にも、薬物面でも(1度ひっかかったが、故意ではなさそう)評価が高いオルティーズが選ばれる可能性が出てくるのではないか。

そのためにも500本塁打はクリアしておきたいところだ。今年のボストンは下馬評が高い。ビッグ・パピの活躍に期待したい。


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