頭をグワンと殴られたような衝撃だ。おそらくダルビッシュは今年、もう投げない。
朝日新聞
大リーグ・レンジャーズは7日、ダルビッシュ有投手が右ひじ靱帯(じんたい)を損傷しており、修復手術「トミー・ジョン手術」を受ける可能性があると発表した。
チームを通じ、「もし今シーズン出場できなくなるのなら残念だが、最終決断をするまで、あらゆる選択肢を検討したい」と語っている。
ダルビッシュは昨年8月に右ひじの炎症で故障者リスト(DL)入り。そのまま復帰することなくシーズンを終えていた。先月末のキャンプ入り後は紅白戦で登板するなど順調な調整ぶりを見せていたが、今季初先発した5日のロイヤルズとのオープン戦では、右の上腕三頭筋に張りを感じたとして、わずか12球を投げただけで降板していた。
本人は昨日のインタビューで全く問題ない、と言っていたが、恐らく自覚症状はあっただろう。
変な話だが、MLBのチームドクターが「肘靭帯損傷」を明言して、トミー・ジョン手術を逃れられるケースはまずない。
ダルビッシュは登板間隔を長くすることで、肩、ひじの負担は軽減され、故障のリスクは減ると主張してきた。
彼の言を信じるなら、今回の負傷はMLBでの登板が原因だということになる。
しかし、アメリカの関係者はそうは見ないだろう。
ダルの投げ方が悪かった、と見る向きもあろう。同じNPB出身の黒田博樹は、中4日の登板にあれほど適応したではないか。ダル自身の問題ではないか。
NPBの酷使が問題だという声もあろう。田中将大も日本から来てすぐに故障した。NPBは登板間隔こそ広いが、1試合あたりの球数は多い。また肩、ひじに負担をかける変化球を多投する。アメリカに来たときにはもう「壊れている」のではないか。
さらには、少年野球、高校野球時代の過酷な登板が、選手寿命に影響しているという見方も出てこよう。少年野球の指導に問題があるのは、アメリカも同様のようだが、日本の「甲子園」を頂点とするアマチュア野球が問題だという声も出てくるだろう。
しかし、この問題は、個別の事例から普遍的な原則を導き出すのは不可能だ。個人差があまりにも大きすぎる。
こういう形でトップアスリートがプレーできなくなるのは、球団のみならず日米球界の損失だ。
これを機に、日米で「投手の肩、ひじを守る」ための本格的な調査、研究を行うべきではないか。医学、体育の専門家、指導者、そして黒田博樹など選手の声も交えて
客観的で総合的な原理、法則を導き出すべきではないか。
聡明なダルビッシュのことだ、必ず復帰すると思う。
しかしこのアクシデントは日米の選手市場に大きな影響を与えることだろう。
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
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チームを通じ、「もし今シーズン出場できなくなるのなら残念だが、最終決断をするまで、あらゆる選択肢を検討したい」と語っている。
ダルビッシュは昨年8月に右ひじの炎症で故障者リスト(DL)入り。そのまま復帰することなくシーズンを終えていた。先月末のキャンプ入り後は紅白戦で登板するなど順調な調整ぶりを見せていたが、今季初先発した5日のロイヤルズとのオープン戦では、右の上腕三頭筋に張りを感じたとして、わずか12球を投げただけで降板していた。
本人は昨日のインタビューで全く問題ない、と言っていたが、恐らく自覚症状はあっただろう。
変な話だが、MLBのチームドクターが「肘靭帯損傷」を明言して、トミー・ジョン手術を逃れられるケースはまずない。
ダルビッシュは登板間隔を長くすることで、肩、ひじの負担は軽減され、故障のリスクは減ると主張してきた。
彼の言を信じるなら、今回の負傷はMLBでの登板が原因だということになる。
しかし、アメリカの関係者はそうは見ないだろう。
ダルの投げ方が悪かった、と見る向きもあろう。同じNPB出身の黒田博樹は、中4日の登板にあれほど適応したではないか。ダル自身の問題ではないか。
NPBの酷使が問題だという声もあろう。田中将大も日本から来てすぐに故障した。NPBは登板間隔こそ広いが、1試合あたりの球数は多い。また肩、ひじに負担をかける変化球を多投する。アメリカに来たときにはもう「壊れている」のではないか。
さらには、少年野球、高校野球時代の過酷な登板が、選手寿命に影響しているという見方も出てこよう。少年野球の指導に問題があるのは、アメリカも同様のようだが、日本の「甲子園」を頂点とするアマチュア野球が問題だという声も出てくるだろう。
しかし、この問題は、個別の事例から普遍的な原則を導き出すのは不可能だ。個人差があまりにも大きすぎる。
こういう形でトップアスリートがプレーできなくなるのは、球団のみならず日米球界の損失だ。
これを機に、日米で「投手の肩、ひじを守る」ための本格的な調査、研究を行うべきではないか。医学、体育の専門家、指導者、そして黒田博樹など選手の声も交えて
客観的で総合的な原理、法則を導き出すべきではないか。
聡明なダルビッシュのことだ、必ず復帰すると思う。
しかしこのアクシデントは日米の選手市場に大きな影響を与えることだろう。
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1967年足立光宏、全登板成績【リーグ優勝&最優秀防御率】
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彼のピッチングが丸二年見られなくなってしまうかもしれないとは…。
昨年の田中将大の際にも同種の議論が交わされましたが
やはり近年NPBからMLBに移籍した投手の靭帯損傷率は高すぎます。
MLB関係者は「NPBトップクラスの投手は優秀だが、彼らは大抵3年以内に壊れる」という認識を
また強固にしたことでしょう。前田健太の来季もどうなることやら。
しかし…ただ、ただ残念です。