愕然とするニュースだった。
スポーツクラブのロッカーから他人の財布を盗んだとして、富山中央署は17日までに、窃盗の疑いで、野球独立リーグのルートインBCリーグ「富山サンダーバーズ」の内野手佐々木拓也容疑者(23)を逮捕した。
佐々木拓也は、今季30試合に出場、22安打を打っている歴とした正選手だ。
宇都宮清陵 - 拓殖大学 - 全大宮野球団を経て昨年入団。
高卒1年目ではなく、大学、社会人を経た大人の選手だ。

BCリーグではチーム当たりの年俸総額が決められている。その中で10~40万円程度の月給が支払われる。四国よりも少し良いとされるが、選手にとっては生活のゆとりはないはずだ。
佐々木は30万円入りの財布を盗んだとされるが、彼にとってそれは大きな金額だったのだろう。彼は罪を認めているようだ。

彼の行いは、チームだけでなくBCリーグ、さらには独立リーグ全体に深刻な影響を及ぼす。
独立リーグは設立から10年、ようやく社会的な認知が進んだところだ。

NPBからも人材供給源として期待を集めている。日本人だけでなく、優秀な外国人選手がいるリーグとしても認知されてきた。先ごろは藤川球児が高知に入団。大物選手の転身先としても評価が高まりつつある。

しかしながら、歴史はまだ浅い。存在としても大きくはない。営々と築いてきた社会的信用は、一部選手の心ない行いでもろくも崩れ去ることさえあるのだ。

ジャパン・フューチャーベースボールリーグ(JFBL)に所属していた大阪ゴールド・ビリケーンズは、2010年、8人の選手が野球賭博に関与していたことが明らかになった。その途端にスポンサーが降板、存続が危うくなった。そのショックはリーグ全体に波及し、年の暮れにはJFBL自体も活動休止に追い込まれた。

経営基盤がBCや四国とは比較できないほど脆弱だった。また球団、リーグには他の問題も存在したが、選手の反社会的な行動が、まだ若くて信用の無いリーグのイメージを決定的にダウンさせたのは間違いないところだ。

NPBでも不祥事で選手が解雇されることはたまにある。しかし、それで球団やリーグが揺らぐことはあり得ない。
NPBは80年を超す歴史を有し、大企業もバックについている。社会的な公共財として確固たるステイタスを築いているのだ。
それでも過去には八百長事件など、選手の行いがリーグを揺るがしたこともある。プロ野球の信用はもろいものなのだ。

経営者、指導者は、選手のメンタル面のケアをしていただきたい。中には野球ばかりやってきて、社会人としての自覚がない選手もいるのだ。
今の状況は、どんな未来につながっているのか、そして選手たちはどんな心情で何をすべきなのかを、しつこいほどに話す必要があると思う。

端的に言えば「プライドを捨てるな」ということになるだろう。


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