あと3本で300本塁打。NPBには40人もいる。すでに珍しい数字ではないが、中村はちょぼちょぼ打って気が付いたら300本と言う打者ではない。その密度が凄いのだ。
キャリアSTATS
大阪桐蔭高校から2001年ドラフト2順目で西武へ。同期自由獲得枠は細川亨、4位は栗山巧。
恐らくはその体形が懸念材料だったと思われる。1年目は1軍出場なし。2軍での経験を積んだ後に、2005年あたりから出場機会が増え、2008年に本塁打王。
以後、5回本塁打王。
すごいのは、規定打席に達した年はすべてタイトルを取っていること。
今季も「当確」だと思われるが、「試合に出さえすれば誰にも負けない」のだ。
外国人打者と全く遜色がない。
本塁打王を取った年のリーグ本塁打数に占める割合=NT/PL、今季を含む。
歴史的な記録は2011年。統一球導入元年のこの年、NT/PLは10%を超えた。ロッテの総本塁打数より上だった。10%を超えたのはNPB史上初。
統一球で多くの選手のバットが湿る中、中村は異次元の打棒をふるったのだ。MVPにならなかったのは理解に苦しむ。
中村の本塁打王は他の年もほとんどが6%を超えている。4~5%でのタイトルホルダーが多い中、傑出している。
前にもふれたが、中村は、手首をぐにゃぐにゃにしてバットを軽く握り、スタンドに軽々と叩き込む。これ、野村克也にそっくりだ。野村はもっと手元にバットを引きつけていたが、同じようにタイミングを取って鋭くバットを振って本塁打を打っていた。
達人の域に達しているのではないか。
私は見ていないが、似た体形の中西太はどうだったのだろう。
32歳、これから5年が稼ぎ時だろう。中村剛也の敵は唯一、怪我。怪我さえなければ5年で200本近く上積みできるのではないか。
中村は安打には興味がないようだ。打率はいつもリーグ平均程度。これも潔い。2000本安打は難しいかもしれないが、今の時点でも十分に殿堂入りする資格があると思う。
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NPBでは足を高く上げ、反動を使って打球を飛ばす選手が多い中で、まるでMLBのパワーヒッターの様に綺麗な回転で打つので余計に目立つ気がします。この打撃技術はまさに金を払って観る価値があるものだと思います。
私も殿堂入り、十分に資格を持った選手だと思います。
…もっともただ打球を飛ばすだけなら、足を高く上げて反動を使った方が飛ぶはずですよね。それが日本の野球技術の追求の結果だとも思っています。