昨日は大阪では大阪桐蔭と履正社、奈良では天理と智辯がぶつかった。大阪の方に行くことにした。
周辺は、大渋滞が起こった。昼過ぎ、私は最寄駅の一つ、コスモスクエアからタクシーに乗った。運転手さんは「今日は、お客さんで4人目ですわ」と言った。しかし1キロほど手間で車が動かなくなったので下車して歩いた。

すでに大行列ができていた。スタジアムはほぼ満員。

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この観客を前に、第三試合の貝塚、大阪ビジネスフロンティア高校(OBF)の試合が行われた。貝塚は普通のゴロが処理できるかどうか、OBFはそれより少しましと言うレベル。
こんな大観衆の前で試合をするのは一生一度だろう。
試合は8-0で7回に。こりゃコールドで早く終わるわい、と思ったらそこから貝塚が4点を取って9回までやることになった。貝塚の粘りは立派だったが、満員のお客の大部分は「はよ終われや」と思ったことだろう。

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大阪桐蔭と履正社が姿を現す。歓声が起こる。
遠目でもすぐにわかる体形の西谷監督が、なぜかアップをする履正社の選手に近寄る。

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履正社のノック。岡田監督のノックバットからは、凄まじい数の打球が繰り出される。

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この学校は寮が無い。授業を終えてから車で30分の専用球場に移動しての練習は一日3~4時間。徹底的に効率を追求している。

大阪桐蔭の先発は、春に2イニング連続満塁本塁打を打たれた田中誠也、メンバーもほぼそのときのまま。

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履正社は昨春の準優勝投手の永谷暢章ではなく、2年生の寺嶋。両左腕の先発。

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実はこの春、私は履正社の岡田監督に話を聞く機会があった。投球練習場の前でインタビューしたが「今年の期待は?」と聞くと、「こいつですわ」と、目の前で投げている大柄な左腕の方を見やった。それが寺嶋だった。

スピード感のある引き締まった試合。こう言っては悪いが、前の試合が草野球のように見えた。

この試合は風が命運を分けた。履正社先頭の西村の中飛は風でぐんと伸びた。
大阪桐蔭中堅、青柳は伸びあがってキャッチ。

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2回裏、履正社の大柄な本城が左前打。桑山が送り、投手寺嶋のタイムリーで桐蔭が先制。

3回表、9番投手田中、1番中山の連打で二三塁。二死後3番藤井の当たりを二塁古川がジャッグルし、あっという間に2点が入る。結果的にこれが決勝。古川はこのあと交替させられた。
その裏、履正社は一死二塁で三番松島が左翼へ大飛球。行ったかと思われたが、風で押し戻される。

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7回表にスクイズで決定的な追加点が入り、気落ちした寺嶋は9回にも失点。

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実力差はほとんどないと思えたが、田中の石川雅規ばりの粘っこい投球の前に履正社は根負けした。

春の取材で履正社の岡田監督は大阪桐蔭の名前を何度も出した。
このライバルを倒して夏の甲子園に出るために、すべてをささげてきたのだ。
それがたった1試合で潰えた。

エースナンバーを付けた履正社の永谷は9回、ベンチ前で西日を浴びて投球練習をした。最後の夏は切ない。

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大阪桐蔭の次戦は大阪市立東高校。スーパーサイエンスハイスクールに指定された進学校だが甲子園には縁がない。チーズケーキをナイフで切るようにたやすく料理することだろう。そして無人の野を進むようにツリーを駆け上がるだろう。

大阪府高野連は、教育的見地からシード校制を敷いていないそうだが、どういう見地なのか、しっかり聞いてみたい気がする。


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