昨年中盤、岩隈は難攻不落の投手だった。その当時の投球が戻ってきたということになるが、子細に見ると昨年の投球とはかなり内容が異なっていた。

まだポストシーズン進出の可能性が残っているツインズとの最終戦

Iwakuma20150802


1回裏、先頭のドージャーには鋭い当たりを打たれるがファウル。三ゴロ。ヒックスにも安打性の当たりを打たれるが中直。マウアーは三振。

2回裏、三者凡退。この回の投球で、今日は調子が良いと思ったのではないか。シンカー、4シームが捕手スークレの構えた所にすとんと落ちている。
2009年WBCのキューバ戦で感じたのが最初だが、岩隈が調子の良いときは、ボールがミットに収まる寸前にすとんと落ちるような印象がある。こういうとき、打者は手が出ない。

3回裏、二死からエスコバーに二塁打を打たれる。ドージャーを歩かせるが、ヒックスを二ゴロ。この日はシンカーやスライダーに加え、カーブの制球が抜群だった。見逃せばストライクになるので、打者は手を出さざるを得ない。
その分スプリッターは使わなかった。

4回から8回まで三者凡退。よくぞエスコバーに安打を打たれていたものだ。そうでなければパーフェクトやノーヒットノーランのプレッシャーがのしかかったはず。
6回にドージャーに中堅への本塁打性の当たりを打たれるが、オースティン・ジャクソンが捕球。
ただ相手の右腕ペルフレーも打たせて取る抜群の投球。

9回表、そのペルフレーがネルソン・クルーズに一発を打たれる。
9回裏、岩隈に完封のチャンスが巡ってきたが、1死後、最も警戒していたドージャーに真ん中に入ったカーブを叩かれる。
8.2回で降板。

こんな投球はなかなかできない。勝ち星がつかなかったのは残念だが、調子が上向きなのは間違いないところだ。


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1959年荒巻淳、全登板成績【リリーフで17勝】