ヤメ検の熊崎コミッショナーは、やっぱりだめだった。司法のプロとしてのプライドはなくしたようだ。


11月10日、NPB調査委員会は最終報告を行った

野球賭博に関与したとして巨人福田聡志投手(32)、笠原将生投手(24)、松本竜也投手(22)を無期失格とし、巨人には制裁金1000万円を科す処分案を発表

これとは別に、讀賣巨人軍は福田、笠原、松本竜の3選手との契約を解除。さらに原沢専務取締役球団代表が辞表を提出、受理された。

これだけである。
NPB調査委員会は、
重要な関係者から十分な聴取の協力が得られず、携帯電話の提出も受けられなかった。そのため本件の組織的全体像までを明らかにできているものではないが、3選手がプロ野球賭博をしていた状況についておおむね明らかにできたところであることから、現時点までの可能な限りの調査結果をもって本件報告とする。

と言い訳をしている。

最大の禍根は、野球賭博をやっていた外部の人間であるA、Bの二人から、携帯電話を提出させることができなかったことだろう。
事情聴取は取り調べではないから、言を左右したり、口をつぐむことができる。しかし、携帯電話の履歴は、決定的な証拠になる。

3選手の賭博行為が発覚したのも携帯電話からだった。また、大相撲八百長問題でも野球賭博で警視庁に押収された力士の携帯の履歴から、八百長行為が発覚したのだ。

任意だからというが、本当に強く提供を依頼したのだろうか。形だけ依頼しただけではないか。法律の専門家ならば、何らかの方法を考え付くことも可能だったのではないか。

ありていに言えば、その携帯電話から3選手以外の選手や関係者、OB、はては暴力団などの名前が出てくれば、事件は果てしなく広がっていく。
それを恐れたNPB側が、おざなりな対応で済ませた可能性は高い。

そもそもNPB調査委員会は、第三者委員会ではなく、NPBのお手盛りの調査委員会だ。NPBそして巨人の意向を汲んで報告書を作成したのは明らかだ。
熊崎コミッショナー以下、NPB側は、真相究明ではなく、とにかく「幕引き」を第一に動いたのだ。
このヤメ検も、要は、巨人の男芸者だったということだ。旦那のいうことに逆らえるはずもない。
「限界という言葉は使いたくないが、『捜査』と違い『調査』は相手が任意で応じなければ対応できない」
法律家としてのプライドは、法服を脱ぐときにどこかに捨ててきたようだ。

調査の過程で、巨人内部に賭博が蔓延していることも明らかになった。
笠原は昨年の4月の段階でバカラとばくをしていたことを球団は把握していた。そのときは賭博をしないよう制約させたものの、処分はしなかった。
ロッカールームでは、賭けトランプをする、グランドを出れば雀荘で賭けマージャン。オフには賭けゴルフ。時々野球賭博。極端に言えば、ばくち打ちが野球をしていた、ということになるのではないか。

そういう土壌を根こそぎ捨ててしまわなければ、深刻な禍根が残るだろう。

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一方で、ダルビッシュの弟など、反社会勢力が野球賭博をビジネスにしている現実がある。もう一方で、賭博が大好きな野球選手がいる。両者に交流があれば、野球界は一気に腐敗する。

NPBは再発防止のために研修を行うと言っている。確かに賭博をしていない選手には一定の効果があるのかもしれない。

しかし身内にすでに賭博常習者の先輩がいるのだ。上下関係の厳しい社会だ。彼らを罰することなく活かしておいて、腐敗が広がらないはずがない。
警視庁の動きがまだわからないが、このまま終われば大甘な処置によって、必ず不祥事は再発するだろう。

その危険性を知りながら、事なかれ主義で幕引きをはかるNPBは、やっぱりだめな組織だ。野球界の発展のためにも、いちど解体する必要があるだろう。

3選手は、週刊誌あたりに実態をあますところなく暴露してほしい。それが野球界への恩返しだ。

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