すでに言われていることではあるが、ウェスタン・リーグの打撃成績を見ると、一軍だけでなく、ソフトバンクの二軍の充実ぶりを改めて実感する。

今季のウェスタン・リーグの打撃ランキング

SB-Farm


上林誠知は首位打者、最多安打に盗塁王。
カニザレスは本塁打王に打点王。

最近、ファームは、投高打低が続いているので3割は2人だけだ。
3位の猪本健太郎は、最多二塁打。
4位、阪神の中谷をはさんで、5位に塚田正義。この選手は選球眼が素晴らしい。

これだけ上位にソフトバンク勢がたまるのは実力があるからだが、それだけではない、他球団ならファームで好成績を挙げればすぐに引き上げられるものが、ソフトバンクは上が詰まっているために、ファームでプレーし続けなければならないからだ。

来季、一塁の李大浩、三塁の松田宣浩がいなくなるとして、一塁の猪本、三塁の塚田は出場機会が増えるのだろうか。

こういう状況は、しばしばみられる。
ソフトバンクは昨年も1位牧原大成、2位塚田正義、5位猪本だったが、彼らの出場機会は増えなかった。

2011年の巨人も打率1位隠善智也、3位中井大介、4位橋本到とイースタン・リーグの上位を占めたが、結局彼らは一時的に起用されても、レギュラーに定着することはなかった。

MLBでも本当のプロスペクトは、マイナーの規定打席を満たすことなく次々と昇格していく。マイナーのタイトルホルダーがそれを評価されることはあまりない。

ファームでタイトルを取ることは、一軍昇格に必ずしも結びつくとは言えないのだ。

今季、ソフトバンクのファームで頭角を現した育成の白根尚貴は、来季も育成での契約をオファーされたが、これをけってDeNAに移籍した。層の厚すぎるチームにいることは、下積みの若手にとっては決して良いこととは言えない。

ソフトバンク二軍の強打者たちの来季に注目したい。

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