意見、その5。ほっておいても大丈夫という意見から、“老大国”的な見方まで
地方では野球は衰退している
よこっち

いろんな意見があり、それぞれが最もなご意見だと思います。
私も野球が衰退してきていると常日頃感じていました。
そのもっとも大きな原因は野球よりも身近なスポーツが増えてきており、逆に野球が身近なものに感じられなくなっていることだと思います。
私は長野県松本市在住です。
90年代、Jリーグが始まった時期は大学生で東京に在住していました。そのときはサッカーをしている子供たちばかりで野球をしている子供がいないことにびっくりしました。
その後社会人になり地元に帰ると、いたるところに野球グラウンドがあり、もともと松商学園など高校野球が盛んであったことから野球人気は相変わらずでした。
しかしながら、サッカーの日韓ワールドカップを経て地元にJリーグ入りを目指す松本山雅が創設されるとじわじわとサッカーにとってかわられました。早起き野球をしていますが、メンバーの子供たちもサッカーをやりたいと言われ、野球を嫌がられるメンバーもいます。
サッカーは全国にチームが存在し、応援できるかなり身近なスポーツになっています。BCリーグがありますが、まだまだ普及しているとは言えません。
もっとチームを増やし、クラブチームや社会人さらにはNPBを巻き込んでのサッカーの天皇杯のような大会を開催し、地元チームを認識してもらう、身近にあるスポーツだと感じてもらえるようにすることも必要だと思います。

現状、適正化が進んでいる
divot

野球に限ったミクロ的視点に立てば、野球に関する統計データは衰退を指し示すしていることがほとんだと思われますが、一方で、スポーツに関するマクロ的な視点に立てば、野球の優位性を見出すデータの方が数多く存在することになるのではないでしょうか。
つまりは、過去、野球が一人勝ちをしていた状況下が特殊だったという評価も可能な訳で、現状、適正化が進んでいるという見方も出来るのでは?
即ち、過去との比較での議論だと、建設的な話を導き出すのは難しくなるように思います。
少子高齢化という構造的な問題を抱え、スポーツや娯楽の多様性が進む中で、果たして野球の存在はどの程度が適正なのか、はたまた理想形はどういったものなのか、というような視点も踏まえて議論が進んでいくことを期待します。

「長年にわたる熱狂的な野球報道」と「ハイレベルな興業」
化石

「野球は繁栄しているのか」「していないのか」と問われれば、「繁栄している」と回答します。

理由は次の点です。(ほぼ記事のコピペです)
 ・10代の子供が過去1年間に「よく行った」運動・スポーツ種目で、野球25.8%
 ・NPB2015年の観客動員数は2423万人と最高を記録
 ・「観戦」に限定すれば、若者層でも1位はプロ野球(13.5%)
 ・甲子園高校野球の観客動員も、2015年は86.2万人を記録
 ・国内リーグの試合でも視聴率が10%を超える
 ・ツイッターでも野球のキーワードはランキング入りすることが多い
一部サッカーに抜かれた指標があるとはいえ、依然野球は日本屈指の(というか一番の)人気競技であり、繁栄していると言えます。

「その背景に何があるか」という点ですが、「長年にわたる熱狂的な野球報道」と「ハイレベルな興業」があると思います。
高校野球は朝日新聞と毎日新聞が主催し、NHKが生中継をしています。プロ野球は読売新聞の支配下にあり、全局のスポーツニュースで報道されます。たしかに中継は激減しましたが、それでもメディア露出は非常に大きく、野球人気を支えています。
もちろん、どんなにメディア露出をしても、駄目なものは一過性のブームで終わってしまいます。しかし野球の興業はレベルが高かったので、そうはならずに長い繁栄を手にしています。

王貞治の晩年
化石

今の野球を例えるなら王貞治の晩年ですね。全盛期と比較すると確かに衰えていましたが、それでも30HR以上を打つなど、リーグ屈指の強打者でした。
野球は衰退していますが、それでも国内屈指の人気競技です。将来は分かりません。
「野球界はどうすべきなのか」
まずは日本球界の目標を定めるべきだと思います。国際大会で優勝したいのか、野球を日常的な話題にしたいのか、日本国内で一番人気の競技になりたいのか、一番でなくても一定の人気があればいいのか。
それはどのくらいの人気なのか。日本シリーズの視聴率で30%をとれるくらいなのか、観客動員数で3000万人を達成できるくらいなのか、高校の競技人口が20万人を超えるくらいなのか。
現状では目標を定める組織が無いので、とりあえずはそこからだと思います。

PB121046


ほっといてもある程度の水準で落ち着く
カープ愛

Jリーグ開幕以前は、テレビや新聞などのメディアを独占し一人勝ち状態だったのがむしろ異常で、いわばバブル状態だったのだと思います。それがJリーグ開幕後、適正化・正常化に向かってきているのだと。だから十分繁栄はしているでしょう。
この後もう少し競技人口は減るかもしれませんが、ほっといてもある程度の水準で落ち着くでしょう。
なぜなら競技人口が減るとレギュラーになったり、甲子園に出場するチャンスが広がるし、なんといってもサッカーに比べて収入が桁違いですから。黒田一人の年俸とサンフレッチェ全選手の年俸がほぼ釣り合っている現状です。しかも選手寿命は長い。どちらでも活躍できそうな恵まれた体格と運動神経がある人材が身近にいれば、私なら野球を勧めますね。
一つ観る立場から改善した方がよいと思うのは、試合時間の長さです。3時間も4時間もテレビでずっと観てられません。しかも実際にプレーしていないところで時間を食っているのは現代のスピード社会に乗り遅れている気がします。まずそこは改善すべきところだと思います。

http://blogos.com/article/152815/
こんな記事がありました。
読み取れたのは、野球は中学から高校にかけての競技人口の減りが少ないこと。
いったん始めてしまえばなかなかやめないという強みがあるようです。

「マニアックな娯楽としての発展、繁栄」と「国民的娯楽の地位からの陥落、衰退」
bunchousann

色々な人たちの意見を読んでから書くというのは後出しジャンケンのような気もしますが、野球界の現状認識で言えば、「マニアックな娯楽としての発展、繁栄」と「国民的娯楽の地位からの陥落、衰退」という状況が併存しているのではないかと思います。

14番さんのいうように、競技者にしろ、観戦者にしろ、もとからの野球好きには都合のいい状況が拡大しており、その状況にどっぷり浸かっている人からは繁栄しているように見えるのでしょう。

ただ、それはあくまでマニアックな趣味としての繁栄であって、かつての国民的娯楽としての繁栄とは意味合いが違います。AKB48がいくらシングルを売り上げようが、彼女たちの歌を知っている人の絶対数は、昔のヒット曲を知っている人の絶対数の足元にも及ばないはずです。

野球に限らず、他の数多の娯楽を通じて、もはや真の意味での国民的スターというものが存在しない世の中である以上、野球にだけそれを求めることは極めて難しく、国民的スターを擁する国民的娯楽としての地位を取り戻すこともおそらくかなわないと思われます。

とはいえ、これまで殿様商売でやってきた野球界には遅まきながら改善点がいくつもあります。よそでやっている当たり前のことをするだけでも、多少はマシになると思います。より大きな問題は、それすらやろうとしない連中が大勢いるということなのかもしれません。


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