清原の尿から覚せい剤反応が出たようだ。疑問の余地はない。プロ野球のイメージは汚された。
それにしても衝撃は大きかった。多くの野球人がコメントを寄せている。


先輩、同輩 日刊スポーツなどから

森祗晶 「驚いて言葉が出ない。なぜ? どうして? という思いだ。5年ほど前だろうか。君は野球人なのだから野球を中心に行動し、しっかり野球を勉強しなさいと手紙を書いた。石毛、伊東、渡辺、秋山…、工藤や田辺も後に続いた。西武でともに戦った仲間が素晴らしい指導者になっている。清原もそうなってほしいと願っていた」

中畑清 「ああやっぱりって思わせる部分はある。野球ばかりでは駄目だということ。野球ばかを俺は好きなんだけど、1人の人間として成長しないといけない」

王貞治 「残念だね。警察に捕まるということは信ぴょう性があるのだろう。あれだけのスターがね。大変なこと。とにかく残念だね」

工藤公康 「一緒にやった仲間だし、すごく残念に思う。いろんなことがあるのかもしれないが、この間も名球会でちゃんとやっていたので…。(週刊誌報道を)信じてもいなかった。本当に残念に思う。早くああいうものを、しっかりと断ち切ってほしい」

佐々木主浩 「キヨのために何かしよう、42年会で集まってまた何かしようと相談していたばっかりだったので…。何やってんだと…」

各野球人の清原和博との距離感がうかがえる。やはり直接指導した森祗晶にとって、衝撃は大きかったのだろう。
王貞治は、清原のようなキャラクターが好きではないようだ。突き放した感じがある。
長嶋茂雄のコメントはない。

熊崎勝彦コミッショナー 「言葉を失うの一語に尽きる。元選手とはいえ、野球は特に青少年の憧れのスポーツのひとつ。現役を去ってからも、模範であり続けなければならない。有害行為の禁止、反社勢力の遮断、薬物の拒絶等、一層施策を強力に推し進める他ない」

「元選手とはいえ」がポイント。今は関係ないといいたいわけだ。

やはり昨日の桑田真澄の言葉が胸に残る。
サンスポ
「僕も小姑のように、こういうことはよくないとか、こうしなきゃいけないと引退後も言い続けてきたので。それを言えるのが僕だと思うんですね。その小言に嫌気がさしたんでしょうね。『一切関わらないでくれ』ということを言われて、3年ぐらいになりますかね」

これは本当のところだろう。
桑田と清原は、現役選手の後半以降、随分違う人生を歩んできた。取り巻きの人物も異なっただろうし、ライフスタイルも異質だった。
清原の孤独が深まったのはこの時期からなのだろう。入れ墨を入れたり、夫人と離婚したりするのもこれ以降だ。
気の小さい男である。道を踏み外してしまったという悔悟の念もあったものと思われる。
引退後も着々と「野球界のオピニオンリーダー」の地歩を固める桑田の助言は、昔を知る清原には片腹痛いことでもあっただろう。
桑田は続けてこういった。

「彼の性格は1番知っているので、今、どういうふうに時間を過ごしているか分かる。今言えるのは、野球のピンチに代打とリリーフはいるけど、自分の人生に代打とリリーフはいない。現役時代に数々のホームランを打ってきた。自分の人生でもきれいな放物線を、逆転満塁ホームランを打ってほしい」

うまいこと言うたった、というどや顔もちらっと見えた。このあたり、私には気に入らない。

後輩の言葉 サンスポなどから

金本知憲「(コメントすることは)なしにしましょう」

片岡篤史 「信じたくないとしか、それ以上はコメントしようがない

阿部慎之助 「びっくりした。寝ぼけてたけど、目が覚めた。びっくりした、それしかないです。新人の俺たちが、やりやすいように気を使ってくれていた。表向きは番長だけど、すごくみんなに気を使ってくれていたこともあって、余計に寂しい」

松坂大輔「僕らは清原さんに憧れて野球をやってきた。今の気持ちはどう表したらいいか分からない」

金本、片岡は清原の身辺がある程度わかっていた可能性がある。言葉を濁すのはそのためだろう。
イチローの言葉はまだない。清原とは馬が合う仲だったはずだ。

上重聡は「スッキリ!!」でひきつった顔でこう言った。

「本当に驚きましたし、ただただ残念。今のPL学園の生徒は大事な時期なので頑張ってほしい」

PLの後輩という立場上、何か言わざるを得なかったのだろうが、何を言っても文句を言われるのだから、迷惑に思ったことだろう。
この人をテレビで見るのはいまだにつらい。

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「週刊文春」が清原の疑惑を最初に報じたのは2年前の3月6日号のこと。
『緊急入院 薬物でボロボロ』という見出しでこの年の2月後半に都内の大学病院の精神科に入院したことを報道。
記者が清原容疑者を取材した際に「ろれつの回らぬ言葉」で記者のICレコーダーをへし折ったと書いた。翌3月13日号にも引き続き記事をあげた。
さらに3月26日号では「巨人時代からやっていた」と報じた。
これに対し、清原の事務所は週刊文春を発行する文藝春秋社に対し、総額2億5千万円の損害賠償および謝罪広告の掲載等を求める訴訟の準備をしていると発表した。

私は以後、ずっと訴訟について注目していたが「訴訟をした」という報道は以後なかった。結局、文春を訴えなかったのだ。
入れ墨だけではなく、このことも、彼が「黒」だったことの傍証になろう。

警視庁が動いたのは「週刊文春」の記事がきっかけだったようだ。真人間になるきっかけを与えてもらったのだから、清原は「週刊文春」に感謝すべきだろう。




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