例えば、広島は、マエケンの穴を埋めるために、丸佳浩を出して、西武の菊池雄星をとってはどうなのか。


ソフトバンクは固定できない一、二番を埋めるために、寺原隼人と東浜巨と千賀滉大を出して、中日から大島洋平を獲得してはどうなのか。

楽天は巨人の坂本勇人を所望して、嶋基宏+10億円のオファーを巨人に出してはどうなのか。

阪神は鳥谷を三塁に回して、西岡剛+金銭とオリックスの安達のトレードを画策してはどうか。

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荒唐無稽と言われるかもしれないが、私がストーブリーグに見たいのは、そういう主力級の移動だ(言うまでもないが、これは全部「例え」である。血相変えて怒ってこないように)。
今のNPBは、主力選手はよっぽど衰えない限り「指定席」を与えられる。その選手がいる限り、そのポジションに他の選手が割り込む余地はない。
それが当たり前のようになっている。

チームを出されるのは外国人か、戦力外になった選手か、チームや指導者にたてついた不満分子だけ。
NPBは「前年通りの成績を上げていれば、身分が保証されている」のだ。

その結果として多くのNPBチームの陣容はほとんど変わらない。みんな1歳年を取り、ゆっくりと新陳代謝が進むだけである。

MLBのようになるのは無理だとは思うが、最近は主力級のトレードがなぜこんなに減ってしまったのか。

かつてはそうではなかった。
大毎・山内一弘と阪神・小山正明のトレードは「世紀のトレード」と言われ、球界の大きな話題になった。
日本ハムの張本勲と巨人、富田勝、高橋一三のトレードも大きなドラマだった。
ロッテの落合博満と中日の牛島、上川、平沼、桑田のトレードも強烈だった。
阪神の江夏豊と南海の江本孟紀、島野、長谷川、池内のトレードもすごかった。
同じく阪神の田淵幸一、古沢と、真弓昭信、竹之内、若菜、竹田のトレードも大事件だった。

昔はセからパへ大物がトレードで移籍することが多かったが、セパのステイタスに大差がなくなった今は、パがセの大物をごぼう抜きしてもいいのである。

ソフトバンクなどは金にあかせてセの実力派を物色すべきだ。
それに負けじと巨人が、パから一流選手を抜いてくるのも面白い。

もちろんFAの年限も短くすべきである。多くが指摘するように「FA宣言」など取っ払って、自動的にFAになるべきだ。

私はプロ野球の球団は「育てる」チームと「買う」チームがあればよいと思っている。
ドラフトを完全ウェーバー化し、弱いチームに有力選手が入るようにする。
経済力に乏しい弱小チームは、有望選手を得てしっかり育成すればよい。
金満チームは、育った選手を、大金をはたいて買うなり、トレードすればよいのである。

あるチームではどんどん若い選手がレギュラーの座を得て売り出し始める。あるチームには大物選手が続々と集まってくる。

もちろん、外国人選手も積極的に獲得すべきである。大物選手を大枚はたいて連れてきてほしい。

そういう図式がはっきりすることで、球団のキャラクターも明確になる。ファンも期待をする。そして何よりポストシーズンが面白くなってくる。
キャンプも、オープン戦も見どころがいっぱいになる。

日本の野球選手は「人脈」の結びつきが極めて強い。地域、少年野球、学校、プロ野球と人脈は積み重なっていく。
プロ選手ともなれば何十もの人脈の交差の輪の中にいる。その付き合いで世渡りもできる。
飯も食える。
そういう人脈が強固だから、球団はおいそれと選手を移動させられないという一面もあると思う。

しかしそれはファンには関係のないことだ。
オフはフロントが「プロ野球」の主役になって、各球団の主力級を虎視眈々と狙う。疑心暗鬼も生じるし、人間的な葛藤も生まれる。
メディアがそれを追いかける、ということになれば、ストーブリーグはまさに真っ赤になるだろう。

プロ野球選手は「プロ」なのだ。
「育ててくれたチームへの恩義」みたいな気持ちの悪い言葉はさっさと死後にして、過激なストーブリーグが生まれることを期待したい。

ファンも、頼まれもしないのに球団の懐具合やチーム事情を勝手に忖度したりしないで「あの選手を取れ!」とどんどんわがままを言えばいいのだ。



2015年菊池保則、全登板成績【6年目で初の100イニング突破】

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