清原和博の問題は、少しずつ沈静化しているが、これからどんな事実が出てくるか、空恐ろしい感じもする。

懸念はいくつかある。
一つは、清原が現役時代から覚せい剤を使用していた可能性が高いこと。

野村貴仁は、巨人時代、清原に覚せい剤を渡したと証言している。この証言の確度は高いと思われるが、そうだとすれば、この時期の巨人ナインに薬物汚染、覚せい剤汚染が広がっていた可能性はないのか。
松井秀喜はこの事件に対して一切口をつぐんでいる。清原とは中軸を組み、日常的に最も多く顔を合わせていたはずだが、何も言っていない。松井の生活態度は清原とは180度異なっている。他者に対して批判めいたことは一切言わない松井だが、現役時代から清原とその取り巻きの行状を冷ややかに見ていたのではないかと思う。
新監督の高橋由伸も何も語っていない。

そして当時、清原と徒党を組んでいたと言われる元木大介、福井敬治、小田幸平、高橋尚成らも口をつぐんでいる。彼らは反対に、清原のプライベートを最もよく知る仲間だ。彼らは口にできない事実をいくつも知っているのではないか。
清原が引退後、元木を除いて仲間は清原と疎遠になったと言われている。元木は失踪説が流れたが、実際はマスコミで仕事をしている。しかしなるべくスポットが当たらないようにしている節もある。

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プロ野球と裏社会の関係が、どこまで根深いのかも気がかりだ。

清原はある組織暴力団の大物組長と交際していた。巨人時代に他の暴力団組長との賭けゴルフをめぐるトラブルの処理を巡ってこの人物と知り合ったとされる。
この時期から清原の交友関係は、裏社会へと広がっていく。
もともとやくざの世界にあこがれていたというのだから、どうしようもない馬鹿だとは思うが、清原がこうした世界に取り巻きの野球選手を引きずり込んだ可能性もあると思う。
昨年、巨人で発覚した野球賭博も、暴力団が関与していると思われるが、巨人と裏社会の交際は、清原の時代にさかのぼる地下水脈があるのではないか。

元々、人気チームである巨人、阪神は絶えず暴力団との交友が話題になってきた。やくざがキャンプや宿舎に出入りしたり、女性を送り込んだりすることもあったと言われる。
そういう土壌に清原のような馬鹿な選手が足を踏み入れると、一気に汚染が進む。
懸念するのは「やくざへの耐性がないのは清原和博だけだったのか」ということだ。それ以外にも日常的にやくざと交際する選手がいるのではないか。

野球界にはさまざまな家の子弟が入ってくる。中には暴力団員の子供が入団することさえある。私は彼らが出自で差別されることがあってはならないと思う。彼らも受け入れるべきだとは思う。しかし裏社会との交友はもちろんあってはならない。ここが球団マネジメントの腕の見せ所だと思う。

しかし、野球界に入ってからやくざとの交友が始まるような土壌があるとすれば由々しきことだと思う。

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最後に、黒い評判がある野球人は、清原和博だけではないということ。

今、清原と一時義兄弟のように交際していた長渕剛への疑惑が高まっている。清原に端を発して、スキャンダルは横に広がる様相だが、週刊誌が「黒い評判」を流した野球人は清原和博だけではない。
現阪神監督の金本知憲は、2011年、金銭トラブルに巻き込まれ、暴力団の名前を出して相手を恐喝したと言われている。
また立浪和義は野球賭博で追放された巨人の選手も加わっていた名古屋の裏カジノの経営に関与していると言われている。
野球賭博関係では越智大佑の名前も出た。
これらは、すべて週刊誌が報じたものだ。
今や、新聞がご近所の回覧板レベルの報道しかしない中で、週刊誌は確度こそ低いが「聞きたくない、知りたくない事実」を知らせる唯一のメディアになりつつある。
清原の事件は、週刊誌が執拗に食い下がった。清原の事務所は訴訟すると脅したが、結局訴訟はしなかった。勝てなかったからだろう。
立浪和義や金本知憲も週刊誌を訴えていない。このことは何を意味するのか。

こうした黒い交友が事実として明るみに出れば、野球界は取り返しのつかないことになる。信用は失墜するだろう。

熊崎勝彦コミッショナーは現役時代、数々の汚職事件の解明に当たっている。汚れた組織の内情は熟知しているはずだ。
非常勤の役職ではあろうが、自らがトップを務めている組織や、その下位にある球団の汚染について、徹底究明すべきではないか。


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