日刊スポーツ
プロ野球の熊崎勝彦コミッショナー(74)が10日、野球賭博常習者と認定した飲食店経営者(B氏)、巨人の笠原将生元投手(25)のキーマン2人の聴取実現に全力を尽くす覚悟を示した。


「野球賭博常習者と認定されたB氏および、今回の高木選手の案件に関わったとされる笠原(元)選手を、本件の調査にしっかりと協力していただけるように、あらゆる誠意を持った働き掛けをしていく」

熊崎勝彦氏は、検事時代「落としの熊崎」と言われたそうだ。
金丸信・元自民党副総裁の5億円ヤミ献金事件で、金丸信の自供を引き出したことで知られている。
大物政治家の口を割らせる手口も、ものすごいものがあるのだろう。

我々素人が考えるなら、なかなか会おうとしない、口を割らない相手に、何とかしてしゃべらせようとするなら、秘密裏に準備をするはずだ。
相手の行動パターンを調べ上げ、どこでどうすればアポイントを取ることができるか、を考えるだろう。また相手の性格や行動を調べ上げるはずだ。
事前に通告することなく、相手が油断しているときに、不意打ち的に連絡をし、考える余地を与えず聴取をするのではないか。
もちろん、2回目以降は事前に連絡をし、スケジュールを調整するだろうが、難攻不落の相手を落とすには、隠密活動と不意打ちが不可欠だと思うのだが。
あくまで素人考えだけど。

金丸信を落とした時も、新聞で「金丸信氏に話していただく」とか何とかいったのだろうか。「誠意をもって働きかけていく」と言ったのだろうか。

もちろん検事の取り調べと、コミッショナーの調査は違うだろうが、そういうやり方をするのだろうか。

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ふつうで考えても、そういう形で大々的に発表してしまったら、証拠隠滅など、いろいろ準備されると思うが。
事前に宣戦布告をすれば、笠原とBは、入念な口裏合わせをすると思うが。
笠原は店を開けたばかりだから「多忙」など、言い訳は山ほどできると思うが。

熊崎コミッショナーほどの凄腕になると、隠密行動、不意打ちと言った常套手段で相手を落とすのでは、不満なのかもしれない。
わざわざ難しい条件を設定して、それを難なくクリアして、相手を落とす、そういうことを目指しているのかもしれない。
ひょっとすると、イタコの業か、催眠術か何かを使うのかもしれない。「落としの熊崎」恐るべし。

素人考えだが、こういう形で高々と発表するのは
「やってみたけどダメでした」というための、ネタ仕込みではないか。

「B氏および、笠原(元)選手には、本件の調査にしっかりと協力していただけるように、あらゆる働きかけをしたが、残念ながら誠意は通じなかった」という言い訳をよりスムースに言うための、伏線ではないかと勘ぐってしまう。

もちろん、そういう緩い調査をやりますよ、と相手を油断させておいて、民事で提訴するとか、刑事告訴するとか、法律家らしい手を考えている可能性もあるが。

巨人サイドは「できればこれ以上、血は流したくない」と思っている。
「野球賭博者は3人ではなかったけど、4人でおしまいでした」にしたいはずだ。
だからこそ森田本部長はBのご機嫌を取るようなLINEのやり取りをしていたのだ。
笠原やBに話を聞いて、これ以上傷口を広げられたくない。どうせ出てくるのは巨人関係者なのだから、と思っている。

そういう意向を熊崎コミッショナーは知っているはずだ。ポチとしては、その意向は汲まなければならない。
しかし、NPBとしては、責任を果たしたことにしなければならない。

そういう葛藤の果てに、こんな言葉になったのではないだろうか。

熊崎コミッショナーは、笠原、Bに対して「あらゆる誠意」を持って働きかけをするそうだが、野球ファンに対しても同じくらい誠意のある調査結果を発表してもらいたいものだ。


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