何となく下火になった感があるダルビッシュ報道だが、ダルビッシュは25日の練習試合でAAA相手に5回、6安打、4失点11奪三振という結果だった。そして日本時間の31日、4度目のオープン戦に登板した。
あいてはコロラド・ロッキーズ=COL。ベテランが多い打線だ。
今回は1球ごとのデータが発表されていない。簡易型のデータのみ。

Dar-20120330


球は走っていたのだと思う。MLBのスプリングトレーニングも終盤に来ているから、ほぼベストメンバーのCOL。スクータロ、ファウラー、カルロス・ゴンザレス、トロイ・トロウィツキと続く打線はリーグ中位の力はあったと思うが、ダルはスクータロに四球を与えた後連続三振。まずまずの滑り出しだった。

しかし2回は今年限りで引退がうわさされているチームの至宝、イチローに抜かれるまでは現役最高打率を誇っていたトッド・ヘルトンに二塁打、続くジアンビには0-2から低めに入った4シームを右翼にすくい上げられた。

以後、ダルは立ち直ったが、4回に再びジアンビに安打を打たれる。

そして6回、ファウラーの安打の後盗塁、ヘルトンの安打で失点、ジアンビにも二塁打を打たれた。

6回98球、9三振はダルビッシュの球がMLBで十分に通用することを意味してはいる。しかし、ヘルトンとジアンビに合わせて6打数5安打と打ち込まれたのを見ると、配球と球筋を完全に読まれていたように思う。

少し前のダルビッシュは「俺が抑えてやる」という意識が強く、ともすれば「独り相撲」をとる傾向にあった。昨年はその気負いがなくなっていたが、MLBに移ってからまた同じような傾向が表れているように思う。

おそらくは「もっとできるはず」という意識が強いのではないか。大きな期待を背負っていることが、彼の投球に微妙な影響を与えているのかもしれない。

チームはダルビッシュに開幕4戦目のシアトル・マリナーズ戦を託すことになった。評価としても暫定4番手というところだろう。冷静に彼の実力を値踏みし始めたのだ。

昨年のようにゆとりをもって対峙するには時間も経験も足りないが、まずは実戦で勝つことしかない。あと1回のオープン戦登板で、いい感触をつかんでほしいと思う。



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