先発投手が立ち上がりに弱いのは、日米通じて共通だ。ここを乗り切るしかない。

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それにしても藤浪晋太郎は初回失点が目立っている。
イニング別の失点記録。

Fujiami-02


確かに初回の失点はここまで16点と最多。初回だけなら平均失点(RA)は0.94、特に2点以上の大量失点が7試合もある。
立ち上がりで味方に大きなハンデを背負わせることが多いのだ。

ただ立ち上がりがねらい目なのは他の先発投手も同様だ。味方打線が負けずに点を取ってくれればよいはずだが、初回の平均得点(RS)は0.47、2試合で1点しか取れない。

以後、藤浪は立ち直るが、味方打線の援護は弱く「好投しているのに負け」というパターンに陥っていくのだ。

しかし藤浪は以後、立ち直るのだ。ちゃんと仕事をするのだ。
確かに初回失点は味方にダメージを与えるが、以後、しっかり相手打線を抑えてくれるのだから、彼を信じて挽回していくしかないと思うのだが。

金本監督は7月8日、初回に3失点した藤浪に業を煮やして8回、161球を投げさせた。
「責任の重さを認識してほしい」とのことだが、入団以来エースの宿命を負わされてきた藤浪が、責任を認識していないはずはない。
この“罰投”は、藤浪が気の強い人間なら監督への反発、あるいは無気力化を招くだろうし、気の弱い人間ならトラウマのような状態になるのではないか。

昨日の試合は初回、二死からエルナンデス、ビシエドに安打を許し、平谷3ランを打たれて3失点。
まじめな人柄だけに、藤浪は必要以上にプレッシャーを感じて、魅入られるように甘い球を投げたのではないか。

さすがに金本監督もトーンダウンしているようだが、「初回に失点するなというのがわからんのか!」とは、賢い指導者のいうことではない。

ここは「エース藤浪晋太郎」を信頼するしかないように思えるのだが(フィジカル面での異常がないか検査は必要だが)。


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