もう一つ、野球界全体の動きについて

スポニチ
プロ、アマ合同で野球界の課題に取り組む日本野球協議会が14日、東京都内で幹事会を開き、中長期的な視野で球界のビジョンを描く「未来構想」策定のためのプロジェクトチームを設置することを決めた。2020年の東京五輪までの発表を目指していく。また、競技人口を正確に把握するためのシステム構築を進めることも確認。日本野球機構(NPB)は既に事前調査の予算を計上しており、アマ側各団体の協力を得ながら東京五輪までの実現へ向けて取り組む。同協議会の熊崎勝彦会長は「野球人口の正確な数字、推移を把握し、振興策に反映させていきたい」と話した。

私はこの協議会に出席した人など、複数から話を聞いている。
日本野球協議会は当初、東京五輪へ向けたプロ・アマの連携について協議する機関だったが、アマの現場などから「野球の競技人口の激減が深刻だ」「もうやっていけない」という声が上がり、急きょ、野球の普及に球界全体で取り組むことがメインの課題に加えられた。

その際に「野球人口はどれくらいだろう?」という話が出たが、プロもアマも誰も答えることができなかった。
ベンチマークなしでは普及活動をしても効果があったのかどうかわからない。
そこで野球人口を調べようということになったようだ。

この話はかなり話題になったようで、川淵三郎キャプテンにお話を伺った時も「野球は競技人口も把握できていないそうじゃないか」という話が出た。徹底的にマーケティングを推進しているサッカー界から見れば考えられない話だ。

野球協議会の席上で出た世間話レベルでは、600万人くらいじゃないか、とのこと。草野球も含めての話。
これは衝撃的だ。日本人の20人に1人しか野球経験がないのだ。おそらく、全盛期から数分の一に減っているものと思われる。

NPBは、野球人口減に対する危機感は、アマほどではなかったようだ。しかし金を持っているから、NPBが仕切ることになった。
熊崎コミッショナーにすれば、どこか遠い国の話のようなものだろう。ご自身では、野球界のトップのつもりかもしれないが、実態は単なるお飾りだ。「なんで今更」と思いながら決定したのではないだろうか。

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球界のビジョンを描く「未来構想」の話は、画期的だ。Jリーグの「100年構想」に匹敵するような、壮大で人を惹きつけるビジョンを策定してほしい。
間違っても「野球界だけ」「野球人だけ」のためのビジョンなど策定しないでほしい。すそ野、ファンを最優先して考えてほしい。

おそらくは、こうした話もNPBのトップや、高野連、学生野球連盟ではなく、現場に近いサイドから提案があったのではないかと思う。

地殻変動が起こりつつある。これにはもろ手を挙げて賛同したい。


1974年松岡弘、全登板成績【13年ぶりAクラス入りに4年連続2ケタ勝利で貢献】



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