野球雲07が発売された。1200円。

この本の立ち上げの時からかかわっているが、180ページという過去最大の分厚さ。
版元は今回から啓文社書房という会社に変わったが、編集の顔ぶれは全く変わらない。
猪八戒と沙悟浄を中心に、気心の知れたライターや研究家などが寄稿している。

今回の特集は「毎日オリオンズ」。ロッテでも大毎でもなく、1950年から57年まで続いた毎日に限定している。
ニッチの極みと言えるだろう。
例によって表紙が素晴らしい。あずき色のバックに眼鏡の荒巻淳。この表紙に惹かれる人も多いだろう。

私は完投で、もとい巻頭で「新聞とプロ野球」のかかわりを軸に毎日オリオンズ8年の歴史を紹介している。この調べ物はなかなか面白かった。

池井優先生、毎日新聞運動部の諸岡達一さん、そしてロッテ命の球団職員横山健一さんの鼎談。これは貴重な読み物。
この対談、野球殿堂博物館の特別室でやっている。私も入れていただいたことがあるが、すごいものがいっぱい飾ってある。写真にも注目。
横山健一さんは「その後のオリオンズ」も寄稿。

さらにデータも充実。NPBの全試合をコンプリートした「日本プロっ野球記録」さんと「ベースボールフリーク」さんが参加して、毎日の選手、球団記録を徹底的に紹介。60年近くたって球団ガイドができたような感じだ。
それとは別に、われらがたばともさんもデータを出している。
二軍記録は松井正さんが寄稿。まさにフルメンバー。

そして元毎日新聞の堤哲さんによる「新聞と野球」。私の稿とテーマは重なっているが、毎日新聞の歴史から語られている。特にノンプロ大毎球団の歴史が明らかにされているのが貴重だ。

写真は「ビブリオ」の小野祥一さんが全面協力。写真はほとんど初見である。

毎月顔を合わせている顔ぶれなので、単なる飲み友達のように思っているが、皆さんなかなかどうして、深く博いのである。

口絵も注目、雨本洋輔さんの新感覚のイラストも素晴らしい。表4見返しのたかはしさんの赤ヘルも見ものだ。

吉澤野球博物館理事長の訃報も貴重だ。

いくらでも紹介したきことこれあり候だが、ぜひ買っていただきたい。

野球雲は今後、年4回発行だそうだ!本当だぞ!

P1020012






1967~72年流敏晴、全登板成績【エース達の壁は厚かった】



nabibu-Yakyu01
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!


好評発売中