朝日新聞
25年ぶりのリーグ優勝を果たしたプロ野球の広島カープは21日、地元の広島市に5億円を寄付したと発表した。長年応援してくれた市民への恩返しという。活用法については市と話し合い、少年野球に使用できるスポーツ広場の整備に4億円、世界遺産・原爆ドームの保存に1億円とする方針。

これは、23.8億円と言われる前田健太のポスティングフィのおすそわけだ。

カープは、この金でグッズ用の倉庫を建てた。また施設の補修、改修も行った。

5億円は節税対策だろうが、地域に巨額を還元すること自体は喜ばしい話だ。マエケンも喜んでいるだろう。

ただ、使い道はもう少し考えるべきではないか。
原爆ドームの保存は、重要だ。昔の広島市民球場は原爆ドームのすぐ近くだった。ナイター中継でドームが映ることもあった。
広島の再生とともにカープが歩んできたことを考えれば、この世界遺産にお金を使うのは当然のことだろう。

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今も残る旧球場のスタンド 塀で囲まれている

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しかし残りの4億円を「野球に使用できるスポーツ広場の整備」に使うのはあまりにもざっくりし過ぎてはいないか?
要するに箱もの整備ではないか。
「その球場で野球教室もやるんですから」というかもしれないが、行政に期待することはできない。

今、少年の野球離れが急速に進んでいる。子供たちにとって、野球はマイナースポーツだ。
それは野球どころ広島でも全く変わらない。
これを救うために、小学生以下の子供の「野球普及」のために、金を使うべきだと思う。

少年野球は、一部の熱心な指導者が行っているだけだ。組織もなければ、資金もない。指導法にも問題があるが、ともかく、現場は「子供が集まらない」ことに苦慮している。

余ったお金の一部で「カープ野球基金」か何かを作って、市内(県内)の少年野球に資金援助をするべきではないか。
NPB球団は各地で野球教室をやっているが、それはすでに野球をやっている子供に限定されている。
そうではなくて、これから野球をやる子供を増やすために、少年野球を支援すべきだ。

宮本慎也は小学校低学年以下の子供、幼児への野球普及のために企業の支援を受けて「宮本慎也ベースボールスクール キッズプログラム」を無料で行っている。
子供の野球離れの深刻さに、危機感を抱いているのだ。
こうした取り組みに援助をすれば、余剰金はさらに活きてくると思う。

さらに言えば、広島は四国アイランドリーグplusに選手を派遣しているが、四国アイランドリーグplusへの資金援助をしてもいいのではないか。
球団やリーグに出資するとか、設備の寄付をするとか。野球のすそ野としての存在意義はカープも認めているのだから、そういう援助をすれば生きた金の使い方になると思うが。

「節税にならなければ意味がないじゃないか」と言われるかもしれないが、何億もの金でなくてもいい。野球の未来のために金を使うべきではないのか。

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