「日本人投手がメジャーで故障する理由」このタイトルだけでも、刊行時に読んでおくべきだった。

なぜ、NPBのエース級はMLBに行って故障するのか。
その原因は何なのか。
それを防ぐ方法はないのか。
NPBの投手とMLBの投手では、トレーニング、調整法や投げ方など、どんな部分が異なるのか。

私たち部外者でも、客観情報としていろいろ言うことはできる。
世間一般のビジネスを経験していれば、さまざまな状況証拠を集め、判断して、何が起こっているか、どうすればいいのかを述べることはできる。
当サイトは、まさにそういう視点で書いているのだが、それ以上のこと、実態については当事者にしか書けない。

今まで、そういう書き手がいなかったのだ。
筆が立つ、弁が立つ野球解説者はたくさんいたが、そういう人の多くは「日米の投手のプレー環境、練習環境のギャップ」という問題に焦点を絞ることがなかった。
多くは日本野球の立地から、「日本の方が優れている」というだけだった。MLBを知らないからだ。

またMLBを経験した日本人投手の中で、日米の投手についてちゃんと説明できる人もいなかった。
桑田真澄が辛うじてそうだったが、今のところ桑田の論点はそこにはなかった。

小宮山悟は、ロッテ時代にバレンタイン監督に心酔し、そのつてでニューヨーク・メッツでも投げて、彼我の差を文字通り体験した。

そして日本の投手のどの部分がダメなのかも知った。端的に言えば小、中学校時代の過度の投げ込み、甲子園の消耗がやはり深刻。
しかし、けがをしないフォームを固めるためには「投げ込み」をする時期も必要。私はその「兼ね合い」について、初めて納得のいく説明をしてもらったと思った。

また過酷なMLBで投げるためには「おとなしいフォーム」すなわち、体に負担をかけないフォームを習得する必要があることも説明している。

先発投手と救援投手の置かれた環境の差も説明している。

小宮山は高校時代全く無名校で野球をしていた。甲子園には出場せず、2浪して実力で早稲田大学に入り、ドラフト1位でプロ入りしている。
いわゆる「野球バカ」になることなくプロに入り、そこでも学び続けてアメリカにもわたった。
まさに「常識人」としての部分を持ち続けながら、トッププロにもなった稀有の存在だ。
日本野球の指導法の問題点や、環境の問題などにも言及している。

そういえば小宮山悟はJリーグの理事にもなっていたが、その見識は、今後さらに重要になってくるのではないか。


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