巨人の「爆買い」を見るにつけ、気になるのは岡本和真のことだ。

私はたまたま彼が智弁の3年の時の甲子園の予選を何試合か見た。そのときは、ライバルの立田将太(大和広陵 現日ハム)を追いかけていたのだが、やはり岡本は世間が騒ぐだけのことはあるとも思った。
打席での構えが堂々としていたし、体も立派だった。

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ドラフト1位で巨人に入って、大いに期待されたのだ。

キャリアSTATS

K-Okamoto


高卒1年目で一軍に起用され、本塁打を打った。またオフの台湾でのウィンターリーグでも活躍。

今年は期待されたが、高橋新監督は村田修一を三塁で固定。村田がその期待に応えて3割を打ち、復活したのは喜ばしいが、岡本はほとんどチャンスを与えられなかった。

2年目で岡本が成長したのは間違いない。本塁打は18本。西武の山川穂高が22本を打ったからタイトルはならなかったが、打点王に輝いた。

山川が今年の後半から一軍に定着し、中村剛也の牙城を脅かしそうになっているのを見ても、岡本は来季こそは大いに期待できると思ったのだが、巨人は村田に加えて、ケイシー・マギーを獲得した。

岡本には外野コンバートの話も出ている。
外野は外野で陽岱鋼がやってきそうだし、長野、ギャレットの正選手に加え、橋本到や立岡宗一郎、亀井善行らがひしめいている。
鈴木尚が引退し、大田泰示が移籍したとはいえ、ここも「満席」状態だ。

「その競争に打ち勝ってこそ一人前だ」というかもしれないが、たかだか20~30試合ほど試しただけで、すぐ引っ込めるようなテストでは意味がない。

強打者を育てるには「1シーズン棒に振る」くらいの覚悟が必要なのだ。

そうこうするうちに年がいって、「かつてのプロスペクト」になる。岡本は「大田泰示枠」に入るのではないかと思う。

まだ同じ競争をするのなら、力が拮抗した若手の中でもまれるほうがまだマシだろう。岡本はプロテクトを外してもらって、日本ハムにでも人的補償で行く方がはるかにいいのではないか。




nabibu-Yakyu01
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