今年も台湾で野球を見る予定だが、昨年のプレミア12のときも、一昨年の21Uのときも、パの選手のユニフォームを着たファンをたくさん見た。でも、セのユニを着たファンは少なかった。



日本ハムの陽岱鋼の人気が影響しているのだろうと思ったが、柳田悠岐の人気も結構なものだった。

これは2014年シーズンからパ・リーグTVが、パの試合を台湾でも放映していることが大きい。
台北や台中の市内を歩いていても、大谷翔平の大きな写真が掲げてあったりする。

それに比べればセの選手の露出はかなり少ない印象だ。

夕刊フジが、来季、陽岱鋼が、セの巨人に移籍した際の懸念を指摘している。

陽が巨人じゃ困る?台湾TV事情 日本ハムならタップリ見られたのに…放映権交渉、セ各球団バラバラ

セは個別に放映権を持っている。巨人の試合は台湾では放送されていない。

今年の日本シリーズもパ・リーグTVの契約外だったので中継されなかったが、パ・リーグTVのように包括契約していない試合は、個別に放映権を支払わなくてはならない。

台湾の人口は日本の6分の一だ。経済規模もそれだけ小さいから、日本シリーズの放映権料を日本と同じレベルで支払うことは難しい。セの各球団が日本の地上波に設定している放映権料を払うことも無理だ。

夕刊フジは、巨人の主催試合は、台湾での市場獲得を考えてもメリットがあるから、契約が成立するだろうと報じている。ただ、他球団の主催試合は難しそうだ、と。

少子化が進み、人口減少がおこっている日本で、2000万人もの新たな市場が開けるのは本当に大きな話だ。台湾の1人当たりGDPは、2.2万ドル。日本が3.2万ドルだから、6割近い。ビジネスは決して小さくはないのだ。

パ・リーグTVを推進するPLMは、それを考えて台湾に進出したのだが、セはそういう感覚も薄い。
夕刊フジは広島当りが難色を示すだろうと言っていたが、そうした古色蒼然たるビジネス感覚だから、だめになっていく。

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こないだの東大での日本野球科学研究会には、NPB球団関係者がたくさん来ていたが、全部パ・リーグだった。
最先端のデータアナライザーや、野球メディカルのブースも出ていたし、馬見塚尚孝氏をはじめ、トップクラスの専門家を顔を出していたが、セの関係者はほとんどいなかった。

「こういうところで、セ・リーグの関係者を見ることはないよな」とある球界関係者が言った。

たまに球場で取材をしてもセとパでは、対応がかなり違うが、そろそろそういう旧弊さがビジネス面でも出てきているのではないかと思う。

NPBの足を引っ張っているのは、今やセだといっていいだろう。




nabibu-Yakyu01
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