シーズンオフになると、プロ野球選手が子供たちに「野球教室」をやっている報道が良く出る。
日刊スポーツ
プロ野球現役選手によるシンポジウム「夢の向こうにIN滋賀」が11日、皇子山総合運動公園野球場で行われ、楽天・則本ら13選手が参加した。
県下56校の生徒約300人を対象に、投球や打撃練習を指導。八幡商出身の則本は「ユニホームを着て滋賀に帰ってこられたのはうれしい。きょう関わった中からプロ野球選手が生まれることを期待したい」と話した。
サンケイ
プロ野球・阪神タイガースの選手やコーチを招いた少年野球教室が10日、兵庫県淡路市佐野新島の県立淡路佐野運動公園で行われ、淡路島と徳島県の8チーム約140人が参加した。
野球に打ち込む子供たちの夢を育てようと、淡路県民局などが毎年開催。今回は平田勝男コーチや狩野恵輔選手ら5人が投球や守備、バッティングなどの基本を指導した。
早稲田大学も和田毅やハンカチ、有原などのOB選手とともに野球教室をしたという。
昔からこういうのはやっていることだが「野球離れ」を食い止めるために重要だ、と関係者が言うようになった。
確かにこうした取り組みで、野球がさらに好きになり、選手やファンになる子供はいるだろう。やらないよりやったほうが良いとは思う。
しかし、今の「野球離れ」は、「野球を全く知らない」「興味がない」子供が、各世代で過半数を占めるようになっていることが最大の問題なのだ。
プロ野球選手の「野球教室」にくる子。ユニフォームを着て、グラブをもって整列するような子は、「野球離れ」していない。もちろんそれでも彼らをさらに野球好きにする取り組みは重要だが、問題は、「その場に来なかった子」「全く関心を示さなかった子」なのだ。
今すでに野球が好きな少年にプロ選手が接するのは「普及」ではなく「ファンサービス」だ。大事なことだが、これで「普及は事足れり」と思ってはいけない。
本当にやるべきは幼稚園や小学校低学年の「野球を知らない子」に野球の楽しさを伝える活動だ。
サッカーはここに力を入れている。
公認キッズリーダーという資格制度を取り入れて、子供たちにサッカーの楽しさを植え付けようとしている。キッズリーダーは日本中に971人いる。
彼らは技術やルールよりも「サッカーの楽しさ」を訴求しているのだ。
同じような取り組みを、NPBなり野球界なりは組織として始めなければならない。
もちろん、子供がバントを失敗したからと言って怒鳴る指導者や、「なっとらん!」何度も挨拶を繰り返させるような指導者は徹底的に排除する。
「ね、野球って本当に面白いだろ!」ということだけを教える指導者を作らなければならない。
有名選手もいたほうがいいと思う。子供はわからないが、大人は有名選手を知っている。お母さん、お父さんを巻き込むことができるからだ。
今、宮本慎也がその活動をしている。
宮本慎也はNHKの「ようこそ先輩」で、Wプレーの魅力を小学校の後輩に伝えようとして、子供たちがWプレーは愚か、野球のルールをほとんど知らなかったことに愕然としたと語っている。
子供の野球離れの深刻さを肌身で感じ、こういう取り組みを始めたのだ。
4歳、5歳に野球の楽しさを伝えるのは大変だが、宮本は企業の支援を得て無料で行っている。
桑田真澄さんも「野球の危機」をはっきり訴えているが、そういう危機感がプロ選手にもっと広がるべきだと思う。
アマのベテラン指導者は「いやなら来なくていい」と言いながら、何十年も前に教わった野球をそのまま教えている。怒鳴りつけ、ときには手を出しながら。そうでない人も増えているが、昔のままの指導者もいるのだ。
こういう連中が子供に接する前に、「野球の楽しさ」を根付かせるべきだ。
12球団の多くは、1年を通して野球教室などの普及活動をするようになった。トップとは異なり、現場の危機感は切迫したものになっている。
学校を回ったりして、野球の楽しさを普及する活動もしている。
そういう活動を統括して、NPB、選手会、野球界は新たなプログラムを作るべきだ。
キッズのための野球教室、技術やルール、礼儀よりも前にひたすら「楽しさ」を伝えるプログラムを作ろう!
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
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プロ野球現役選手によるシンポジウム「夢の向こうにIN滋賀」が11日、皇子山総合運動公園野球場で行われ、楽天・則本ら13選手が参加した。
県下56校の生徒約300人を対象に、投球や打撃練習を指導。八幡商出身の則本は「ユニホームを着て滋賀に帰ってこられたのはうれしい。きょう関わった中からプロ野球選手が生まれることを期待したい」と話した。
サンケイ
プロ野球・阪神タイガースの選手やコーチを招いた少年野球教室が10日、兵庫県淡路市佐野新島の県立淡路佐野運動公園で行われ、淡路島と徳島県の8チーム約140人が参加した。
野球に打ち込む子供たちの夢を育てようと、淡路県民局などが毎年開催。今回は平田勝男コーチや狩野恵輔選手ら5人が投球や守備、バッティングなどの基本を指導した。
早稲田大学も和田毅やハンカチ、有原などのOB選手とともに野球教室をしたという。
昔からこういうのはやっていることだが「野球離れ」を食い止めるために重要だ、と関係者が言うようになった。
確かにこうした取り組みで、野球がさらに好きになり、選手やファンになる子供はいるだろう。やらないよりやったほうが良いとは思う。
しかし、今の「野球離れ」は、「野球を全く知らない」「興味がない」子供が、各世代で過半数を占めるようになっていることが最大の問題なのだ。
プロ野球選手の「野球教室」にくる子。ユニフォームを着て、グラブをもって整列するような子は、「野球離れ」していない。もちろんそれでも彼らをさらに野球好きにする取り組みは重要だが、問題は、「その場に来なかった子」「全く関心を示さなかった子」なのだ。
今すでに野球が好きな少年にプロ選手が接するのは「普及」ではなく「ファンサービス」だ。大事なことだが、これで「普及は事足れり」と思ってはいけない。
本当にやるべきは幼稚園や小学校低学年の「野球を知らない子」に野球の楽しさを伝える活動だ。
サッカーはここに力を入れている。
公認キッズリーダーという資格制度を取り入れて、子供たちにサッカーの楽しさを植え付けようとしている。キッズリーダーは日本中に971人いる。
彼らは技術やルールよりも「サッカーの楽しさ」を訴求しているのだ。
同じような取り組みを、NPBなり野球界なりは組織として始めなければならない。
もちろん、子供がバントを失敗したからと言って怒鳴る指導者や、「なっとらん!」何度も挨拶を繰り返させるような指導者は徹底的に排除する。
「ね、野球って本当に面白いだろ!」ということだけを教える指導者を作らなければならない。
有名選手もいたほうがいいと思う。子供はわからないが、大人は有名選手を知っている。お母さん、お父さんを巻き込むことができるからだ。
今、宮本慎也がその活動をしている。
宮本慎也はNHKの「ようこそ先輩」で、Wプレーの魅力を小学校の後輩に伝えようとして、子供たちがWプレーは愚か、野球のルールをほとんど知らなかったことに愕然としたと語っている。
子供の野球離れの深刻さを肌身で感じ、こういう取り組みを始めたのだ。
4歳、5歳に野球の楽しさを伝えるのは大変だが、宮本は企業の支援を得て無料で行っている。
桑田真澄さんも「野球の危機」をはっきり訴えているが、そういう危機感がプロ選手にもっと広がるべきだと思う。
アマのベテラン指導者は「いやなら来なくていい」と言いながら、何十年も前に教わった野球をそのまま教えている。怒鳴りつけ、ときには手を出しながら。そうでない人も増えているが、昔のままの指導者もいるのだ。
こういう連中が子供に接する前に、「野球の楽しさ」を根付かせるべきだ。
12球団の多くは、1年を通して野球教室などの普及活動をするようになった。トップとは異なり、現場の危機感は切迫したものになっている。
学校を回ったりして、野球の楽しさを普及する活動もしている。
そういう活動を統括して、NPB、選手会、野球界は新たなプログラムを作るべきだ。
キッズのための野球教室、技術やルール、礼儀よりも前にひたすら「楽しさ」を伝えるプログラムを作ろう!
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