日刊スポーツ
日本野球機構(NPB)は21日、来年3月に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)日本代表として、アストロズ青木宣親外野手(34)の参加が決定したと発表した。
青木はMLBに在籍した5年間、4つの球団を渡り歩きながら、.288、.286、.285、.287、.283ときれいに打率をそろえてきた。ア・リーグでもナ・リーグでも同じ水準の成績を出してきた。

MLBの平均打率は.255前後を推移している中で、立派な成績だと思う。

しかし青木はMLBでは今一つ信用が足りない。来季もマリナーズを出て同地区のヒューストン・アストロズでプレーすることが決まっている。
アストロズは39歳になるスラッガーのカルロス・ベルトランを獲得。青木は下手をすれば4人目の外野手に転落する可能性もある。

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Aoki


青木に安打を打つ技術があるのは十分に証明されている。なのになぜこうも不安定な地位にとどまるのか?

それは青木がアメリカ人好みの「身体能力が高い」外野手ではないからだ。

確かに好打者だが、抜群の足があるでもなし、肩もMLB選手としては平凡。もとより長打力もない。選球眼には見るべきものはあるが、それとてジョーイ・ボットに匹敵するようなレベルではない。

時折ストリークを見せてチームに貢献することもあるが、スランプもある。

NPB的には好選手ではあるが、MLB的には物足りないのだ。

今年の青木は死球禍、特に脳震盪の後遺症が懸念された。それを克服して規定打席未満ながら.283をマークしたのは特筆ものだったが、チームは出来高のオプションを行使せず、放出した。

何か一つ足りない、そんなイメージが染みついてしまったのだ。

青木はWBCで、NPBの選手と打線に連なり、派手に暴れてみてはどうか。MLBでの「いまいち」の印象を払拭するような元気さを見せつけるべきだ。

WBCをMLBへの復帰のアピールの場にした選手は多い。ヤンキースのスターだったバーニー・ウィリアムスや、殿堂入りしたペドロ・マルティネス、確か、ミゲル・テハダもそうだったのではないか。

彼らがWBCで「まだやれる」ことを見せつけて、新しい就職先を見つけようとした。

それらの試みは上手くいかなかったが、青木は一応プレーするチームがある。ただしレギュラーの座が固まっていないので、アピールする必要があるのだ。

率直に言って今のMLB日本人選手で、青木以外にWBCに出るメリットがある選手はあまりいない。

ダルはすでに断ったし、43歳のイチロー、41歳の上原に期待するのは酷だ。

田中将大、岩隈久志。前田健太は出ればうれしいが、レギュラーシーズンを優先するだろう。
強いて挙げれば、田澤純一が新チームへのアピールをすべき必要がある程度か。川﨑宗則はいつでもアピールが必要な存在だが。

怪我や疲労のリスクが大きい投手と異なり、野手は大活躍すれば、その勢いをレギュラーシーズンに持ち込むことも可能だ。

1番青木宣親、2番山田哲人の先代、当代のヤクルト「1」ラインナップなど、考えただけでも胸が躍る。

青木にはうっぷんを晴らすかのごとき大活躍を期待したい。



1973年加藤初、全登板成績

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