上原は、確かにWBC出場の意向は持っていたようだが、私はもういいんじゃないかと思っていた。
その理由はいくつもある。
まず、WBCでは投手は確実に消耗するということだ。上原は来季、MLB9年目にして初めてナ・リーグに行く。しかもMLB最強の評価もあるシカゴ・カブスだ。
春先にダメだったら、そのままシーズンを棒に振り、お払い箱の可能性さえある。WBCで貢献したいという気持ちは多としたいが、自分のキャリアを優先すべきだ。
二つ目に、来年4月で41歳という年齢だ。この投手にクローザーの重責を負わせるのは酷というものだ。
ここ数年の上原は、微妙な制球力とタイミングで実績を上げてきた。打者との差は本当に小さい。ほんの少しでも手元が狂うと、すぐに打ち込まれている。
そんな繊細な仕事を40歳を過ぎてやっているのだ。彼に、WBCで同じ重責を担えというのはいくら何でもと思う。
確かに今季のNPBでは信頼のおける日本人クローザーはいない。最多セーブはパはサファテ、セは澤村拓一だが、澤村には全幅の信頼を置きがたいのは事実だ。
しかし、だからと言って上原に頼るのはおかしいだろう。41歳にリスクを背負わせるのではなく、NPBでやりくりすべきだ。
三つ目に、日本人選手にとって、WBCは本来「世界へ向けた登竜門」であるべきだ。すでにMLBで実績を重ねた超ベテランを出すくらいなら、少し無理目でも中﨑翔太や田島慎二、山﨑康晃、松井裕樹らを抜擢すべきだ。
そういう選手がWBCで実績を残せば次の展開が見えてくるが、上原でセーブを稼いでも新しい展開は見えてこない。
日本人は目先の勝敗に拘泥するが、勝つことと共に、タレントをデビューさせることも大事なはずだ。
同様の意味で、イチローを招聘するのもやめてほしいと思う。イチローも少しのコンディションの差で成績が上下するような状態だ。世間はほめそやすが、往時の姿から比べれば見る影もない。消耗させないでほしいと思う。
イチローや上原などのベテランを呼ぶのなら、パナマがマリアノ・リベラをベンチに座らせておいたように、ロースターから外れた「応援者」「アドバイザー」として呼ぶべきだと思う。ロースターは若手、働き盛りのためにあけるべきだ。
それでは勝てないというのなら、それがNPBの現実の力だということだ。
現実的に、WBCは欠陥が多いイベントであって、そこでプレーすることはベテラン選手やリーチがかかっている選手、大型契約の選手にはリスクがある。
イチローや上原浩治の「野球生命」という財布には、もう小銭しか入っていない。なけなしの小銭をWBCで使わせるのは切なすぎる。
また札束が入っている財布の持ち主、そしてその金をWBCで使うことに意味のある選手にすべきだ。
朝も言ったが、MLB選手を呼ぶのなら、WBCで活躍することがメリットにつながるような選手に限定すべきだ。
1973年加藤初、全登板成績
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まず、WBCでは投手は確実に消耗するということだ。上原は来季、MLB9年目にして初めてナ・リーグに行く。しかもMLB最強の評価もあるシカゴ・カブスだ。
春先にダメだったら、そのままシーズンを棒に振り、お払い箱の可能性さえある。WBCで貢献したいという気持ちは多としたいが、自分のキャリアを優先すべきだ。
二つ目に、来年4月で41歳という年齢だ。この投手にクローザーの重責を負わせるのは酷というものだ。
ここ数年の上原は、微妙な制球力とタイミングで実績を上げてきた。打者との差は本当に小さい。ほんの少しでも手元が狂うと、すぐに打ち込まれている。
そんな繊細な仕事を40歳を過ぎてやっているのだ。彼に、WBCで同じ重責を担えというのはいくら何でもと思う。
確かに今季のNPBでは信頼のおける日本人クローザーはいない。最多セーブはパはサファテ、セは澤村拓一だが、澤村には全幅の信頼を置きがたいのは事実だ。
しかし、だからと言って上原に頼るのはおかしいだろう。41歳にリスクを背負わせるのではなく、NPBでやりくりすべきだ。
三つ目に、日本人選手にとって、WBCは本来「世界へ向けた登竜門」であるべきだ。すでにMLBで実績を重ねた超ベテランを出すくらいなら、少し無理目でも中﨑翔太や田島慎二、山﨑康晃、松井裕樹らを抜擢すべきだ。
そういう選手がWBCで実績を残せば次の展開が見えてくるが、上原でセーブを稼いでも新しい展開は見えてこない。
日本人は目先の勝敗に拘泥するが、勝つことと共に、タレントをデビューさせることも大事なはずだ。
同様の意味で、イチローを招聘するのもやめてほしいと思う。イチローも少しのコンディションの差で成績が上下するような状態だ。世間はほめそやすが、往時の姿から比べれば見る影もない。消耗させないでほしいと思う。
イチローや上原などのベテランを呼ぶのなら、パナマがマリアノ・リベラをベンチに座らせておいたように、ロースターから外れた「応援者」「アドバイザー」として呼ぶべきだと思う。ロースターは若手、働き盛りのためにあけるべきだ。
それでは勝てないというのなら、それがNPBの現実の力だということだ。
現実的に、WBCは欠陥が多いイベントであって、そこでプレーすることはベテラン選手やリーチがかかっている選手、大型契約の選手にはリスクがある。
イチローや上原浩治の「野球生命」という財布には、もう小銭しか入っていない。なけなしの小銭をWBCで使わせるのは切なすぎる。
また札束が入っている財布の持ち主、そしてその金をWBCで使うことに意味のある選手にすべきだ。
朝も言ったが、MLB選手を呼ぶのなら、WBCで活躍することがメリットにつながるような選手に限定すべきだ。
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本人と所属チームの事情があって、上原の侍ジャパン入りは見送ることになったが、彼がチームに必要な存在だったのは確か。日本代表のユニフォームを着た上原を見たかったが、こればかりは仕方ない。本人の決断を尊重したい。