今年も台湾の日本語ラジオ放送のキャスター駒田英さんに、台中でお目にかかり、ベースボールチャンネル向けのお話を頂戴した。WBC台湾代表や、陽岱鋼の巨人入りについて。これはベースボールチャンネルで近々紹介される。駒田英さんは上掲の本の共著者でもある。
それとは別に、当サイトに台湾ウィンターリーグの現状について寄稿いただいた。感謝。

(経歴)
駒田 英:2012年から中華民国(台湾)の海外向け短波ラジオ放送、中央放送局の日本語放送、台湾国際放送(RTI)の記者、パーソナリティとして、台湾の多元的な魅力を日本に紹介している。


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2012年にスタートしたアジアウインターリーグ、今年で4回めの開催(2014年は開催見送り)となりました。今年はNPBからイースタン選抜、ウエスタン選抜の2チームが参加したことで、参加チーム数は過去最多となる6チームでした。
 
 今年からは、日本でもスポーツ専門チャンネルやインターネット上で中継も行われたこと、また参加した選手たちがツイッターなどで情報を発信していたこともあり、野球ファンにおける知名度、注目度はこれまでと比較して、高まったのではないでしょうか。

 台湾においても、台湾の2チーム(CPBL、台湾アマ強化チーム)はもちろんですが、NPBの両チームにも、メディアそしてファンの関心が集まりました。また、恒例となっている台湾のNPBファンたちによる応援団は今年も、日本の選手に声援を送りました。優勝したウエスタン選抜を牽引した吉田正尚・選手の圧巻の打撃は、ファンだけでなく、台湾の選手にも強烈なインパクトを残したようです。

 台湾の2チームは、主に今年10月に行われたU23ワールドカップの代表選手や、来年の台北ユニバーシアード大会の代表候補選手で構成されている台湾アマ強化チームが3位決定戦を制し3位、CPBLチームが5位決定戦を制し5位となりました。
 
 CPBLチームはレギュラーシーズン2 勝12敗2分けで最下位となり、エラーも6チームで最多と内容も振るわなかったことから、台湾のメディアやファンからは、日韓の選手の積極性を見習ってほしいという声も出ました。本人たちにもこうした声は届いているようです。悔しさをバネにしてほしいですね。

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 連覇を目指した台湾アマ強化チームはレギュラーシーズン4位でプレーオフ進出、17日の準決勝では序盤大量リードも、乱打戦の末、日本のウエスタンに8回裏に逆転を許し、決勝進出はなりませんでした。ただ、18日の3位決定戦でKBO選抜を下し、意地をみせました。彼らは10月のU23ワールドカップでは決勝リーグ進出を逃す、不本意な結果に終わりましたが、才能豊かな選手が多く、「飛び級」でWBC台湾代表の候補となっている選手もいます。今年、巨人入りした廖任磊・投手も昨年のウインターリーグで注目されたといいますし、今回のメンバーからも将来、アメリカや日本、海外でプレーする選手が出てくるかもしれません。

 ウエスタン選抜の井出竜也監督は、台湾の2チームの印象について、「打撃については遜色ない、守備と走塁が強化されたらもっと良くなる」と指摘しました。こうした指摘をされる日本の指導者の方は多いですね。

 年々規模を拡大しているウインターリーグ、参加各国の指導者からは、若手育成の場として非常に高く評価されているようです。台湾メディアが伝えたところによりますと、日本野球連盟(JABA)が来年のウインターリーグへの参加を要望したほか、アメリカスポーツアカデミー(USSA)も同様に参加を希望しているとのことです。アジアウインターリーグを主催するCPBLでは、予算や人員は限られているため、その対応について検討は必要としながらも、規模拡大については前向きな姿勢を示しています。


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日本の皆さんへ

来年台湾では、3月から11月にかけ台湾プロ野球が、規模の大きい国際大会では、7月にU12ワールドカップ(台南市)、8月にユニバーシアード(台北市)、9月にはアジア選手権(台北市及び新北市)が、そして、冬には、また中部でウインターリーグが開催されると思います。選手とファンの距離感の近さなど、日本にはない様々な魅力がみつかると思いますので、野球ファンの皆さんは、是非、野球を見に台湾に来てください。

 台湾野球に魅せられ、来台し10年、今後もRTIの一員として、台湾の魅力を様々な角度から発信していきます。台湾のスポーツを紹介する番組「スポーツオンライン」では野球も取り上げていますので、ご興味のある方は番組をご聴取くださいませ。短波ラジオのほか、インターネットでの聴取も可能です。

http://japanese.rti.org.tw/


1973年加藤初、全登板成績

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