清原和博のインタビューは、長くて見苦しいものだった。読者各位は最後まで見ただろうか?

TBSの安住紳一郎アナのインタビュー。冒頭で尿検査で覚醒剤反応がなかったことを示す医師の診断書を見せた。

清原はまず「このテレビは自分が犯罪者として出ているので。普通のテレビ出演ではないと思います」と語った。この認識はまともと言えよう。
しかし、10分100万円と言われる出演料は支払われたとみるべきだろう。清原にとっては刑が確定して初めて受け取る労働報酬ではないか。

P3316872


清原は六本木のマンションで一人暮らし。10月から覚せい剤中毒の治療を受けているという。在宅で通院しているようだが、考えられる最も緩い形での治療だと言えよう。
40台の再犯率が70%を超えると言われる中、本気で根治を目指す人は、専門病院に入院したり、ダルクのように共同生活を送りながら薬断ちをする。
薬物依存症はアルコール中毒と同様、「病気」であり、意志の力で治癒できるようなものではない。ある程度自由を制限された環境で、専門治療を受けるのがベストだ。
薬物の通院外来は、定期検査の時に異常が見つかったり、激しい禁断症状がみられた場合は、入院の措置を取ることができるが、そのためには定期的に通院しなければならない。それができる意志の力を維持するのが難しいと思うが。
清原自身も「手を出さないと言い切る自信がない」と言った。だったら、もっとしっかりした治療をすべきだろう。たった22日間の留置場生活でさえも泣き言をいう清原は「不自由なんはいやや」なのだろうが、それでは厚生はあり得ない。

「1月31日は野球選手にとって、正月を迎える前の大みそかみたいな日。2月1日がキャンプインですから。その時に(覚せい剤を購入して使用した)、いったい自分は何をやっているんだろうと思った」
これ、サービストークだなあ。

IMG_9024


「子供に逢いたい」と泣くシーンは、このインタビュー最大の「売り」ではあっただろう。最も醜悪で、最も好奇心をそそるシーンではあった。
私は、このテレビを清原の元妻や子供が見ていたとは思わないが、このシーンの映像や新聞記事などを目にする機会は必ず来ると思う。
そのときの妻子、特に息子の悲しい気持ちを考えれば、これはやってはいけなかったと思う。
すでに息子は深く傷ついていると思うが、面やつれした父が、情けない顔で子への未練を語るのは、絶対に見たくなかったはずだ。
この瞬間に、清原は「テレビの見世物」になったと思う。

清原は現役時代からグリーニーを使用していたことをカミングアウトした。
すでに野村貴仁が行っていたことではあるが、本人の口から出たということは重要だ。
清原は投手などにもグリーニー入りのコーヒーを飲ませたということだが、90年代の巨人のベンチでは、それが常態化していたのだろう。
確かに当時、グリーニーは禁止薬物ではなかった。
しかし、グリーニーは、医薬品成分クロベンゾレックスを含有するカプセル入りの錠剤覚せい剤で、体内に摂取されると、代謝によってアンフェタミンに変換される。つまり覚せい剤と同じ作用をする薬物だ。

清原はこの時期、覚せい剤は使用していなかったと言ったが、グリーニーが下地となって覚せい剤に手を出したのだろう。

WADAの基準では、グリーニーは真っ黒である。
もちろん、野球界でもグリーニーは2006年以降禁止薬物になっているが、野放しになっていた時期が非常に長かった。
NPBは、現在、特定の試合前に選手へのドーピング検査を抜き打ちで実施している。しかし全員ではなく、一部の選手だ(ちなみに一部球団ではドーピング検査をした選手に、他の選手が祝儀を与える奇習があった)。
清原の証言は、10年前までのNPBに、薬物汚染が広がっていた可能性を示唆している。
野球界はMLBもNPBも薬物規制が非常に遅れている。
NPBは、開幕時に全選手、全関係者のドーピング検査をすべきではないか。

NPB、清原の所属球団は知らぬ存ぜぬを貫いているが、これも残念な態度だ。

前にも述べたが、このインタビューは視聴率ありきの見世物であり、やるべき意味があったとは思わない。
しかし、世間に出してしまったからには、これを有意義なことに役立ててほしいと思う。

IMG_0249



1973・74年小林繁、全登板成績【リリーバーとして頭角を現す】

私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!

好評発売中!