中日ドラゴンズの落合博満GMは、今月末に退任する。任期はまだ1か月あるが、もう出社せず、会議にも出席していないという。
いわば有給消化中というところか。
「死に体」でもあり、1か月先にはいなくなる人間が何を言っても仕方がないと思っているのだろう。
一般的な宮仕えの感覚では、ある程度仕方がないとも思う。球団にしたところで、この期に及んで提案や指示をされては困るという気持ちもあろう。
しかしながら、落合のこの態度からは、今回の「任期満了退任」劇が、不本意なものであり、決して円満な合意の下に行われたのではないことを印象付けている。
中日球団の空気はよくはないだろうということが、容易に想像できる。
それ以上に驚いたのは、落合GMが欠席した中日の年賀式で、白井文吾オーナーが言った言葉である。
88歳の白井オーナーは森繁和監督就任の秘話を話した。
Excite ニュース
「9月頃からホンチャンの監督はどうしたらいいのか、毎日考えておりました。人に相談するとすぐにばれるので、そういうわけにもいかず、悩んでいた。そこでふっと浮かんだのが『明珠在掌』という言葉だった」
要するに「お前が求めている珠は、すでに手の内にある」ということ。つまり森ヘッドコーチを監督にすればいいということだ。
「球」という点では小笠原道大も掌の内にあったはずだが、こっちは「求めている珠」ではなかったのだろう。
中日ドラゴンズの監督人事は、いまだに88歳の老人の手にゆだねられているのだ。
監督としての適性や、チームの現状分析、さらには選手やファンとの関係も顧みられることなく、この爺が独断で、勝手に決めたといっているのだ。
一般企業の社長人事であれば、そういうケースもありうる。実質的なマネジメントをする人材がいて、その抑えとしてトップをすえるのなら、親会社、銀行筋から招いたり、重しになる人材を持ってくることは考えられる。
しかし、プロ野球の監督人事は「現場の最高マネジメント」をゆだねる人事だ。専門性も、適格性も、多方面から考えられなければならない。
それを88歳の一存で決めるとは、あきれかえる。
中日ドラゴンズは、中日新聞、白井オーナーの持ち物であり、しょせんは男芸者に過ぎないのだろう。
確かに監督人事は人間臭い部分もあるが、ここまで旧弊ではどうしようもない。
中日ドラゴンズがダメな理由はいくつもあるが、端的に言えば昭和中期のまま時間が止まっている経営陣に帰するのだといえるだろう。
早く身売りをしたほうが良いだろう。
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そんな中で「現場の最高マネジメント」を委ねられ成績的に球団史上最高の
10年を現出させた監督としての落合博満は偉大であったと再確認します。