TitleKawaraban


年末の紅白裏番組の恒例となった格闘技中継について、こーじ苑さんが評論している。
民放各局は「好カードを生中継するのが一番」という自明の理にまだ気が付かないようだ。

年末の紅白裏スポーツ番組の盛衰
年末の特番は紅白を筆頭に定番化が著しい。
視聴者も、見る番組は大体決めている。私は「がき使」だ。マンネリだが、見慣れているのでそこから離れられない。格闘技はボブ・サップが出ていたころは見ていたが、今は見ていない。

でも、野球やスポーツのいい番組をやってくれたら、そっちに行きたいと思う。
しかし、この時期のスポーツ番組は、タレントがプロ選手と遊ぶようなものか、タレントがアスリート気取りで競う番組が多い。

歴代の好プレー珍プレーや、名勝負物語などをやってくれたらかじりつくのだが、そういうのははやらないのだろう。
こーじ苑さんも言うように、スポーツ番組、とりわけ中継にタレントは必要ない。
高校、大学ラグビーや、駅伝のように、一生懸命伝えるだけの番組が一番面白いし、視聴率も上がるはずだ。

今、テレビ局ではスポーツは傍流だと聞く。報道やバラエティの方が、視聴率が稼げるから幅を利かせているという。
しかし、スポーツが視聴率が稼げないのは、スポーツというコンテンツの責任ではなく、ふつうに番組を作ることができないテレビ局の責任が大きい。
スポーツに肉薄し、そのディテールから大きな流れまでをきっちりと伝えることができれば、酷い番組にはならないはずだ。
スポーツへのリスペクトがない上に、確たる信念もない。「足して2で割る」ような生ぬるい番組を作って、視聴率を勝手に落としているのだ。

その裏には広告代理店を経由して、スポンサー企業がある。担当者はマーケティングの徒だが、興味があるのは視聴率だけだ。この数字を稼ぐためには、なんでもさせる。スポーツ中継に芸人やタレントを出させるのは、端的に言えば、スポンサーの圧力なのだ。

そういう図式が続く限り、民放のスポーツ番組の劣化は続くだろう。
この春にはWBCがある。民放地上波で中継があるが、絶叫型の空疎なアナウンサーと、どうでもいいタレントが、試合の興味をあらかた殺いでくれることだろう。

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年末の紅白裏スポーツ番組の盛衰

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