昨年の夏の甲子園は83.7万人、春の甲子園は53.9万人を動員した。
合わせて137.6万人、開催期間は27日だったから、1日当たり5.1万人。甲子園のキャパを超えている。観客が入れ替わったからだ。試合数は79試合だから、1試合当たり1.74万人になる。
137.6万人と言えば、NPBの1球団の観客動員よりやや少ない程度。相当な収入があってしかるべきだ。しかし高校野球の場合、2万ある外野席はタダだから、およそ54万人はカウントできない。入場料もそこまで取っていないので、高野連の年収は7.4億円にとどまる。全国イベントを主催する組織としては、極端に少ない。
このため、朝日、毎日新聞社の支援を受けている。
運営はぎりぎりである。高野連職員は無給が原則だし、場内整備もボランティアだ。出場校の選手の交通費と宿代は負担しているが、それだけで高野連の財布はいっぱいいっぱいなのだ。
一昨年「ラガーさん問題」が世間を騒がした。これはラガーさんを含む「8号門俱楽部」という輩が、甲子園の8号門入り口前にテントを張って泊まり込み、バックネット裏の最前席を占拠し続けたという話だ。ラガーさんは酒販でも何でもなく、巻き込まれただけだ。悪質なのは他のメンバーで、この席と飲食をセットしたパックツアーを販売していたという。
朝日、毎日、高野連はこの事件に一切言及せず、2016年からこの席を野球少年の招待席にした。
しかし、こうした輩の横行を許したのは、甲子園のチケットに指定席がなく、しかも前売りをしなかったからだ。
前売り指定席で販売していれば、こうした連中がのさばることはなかったのだ。
しかし高野連は、費用がないことを理由に前売りも指定席も導入していない。何せ年商7.4億円の零細企業が運営しているのだから、仕方がないと言えば仕方がない。
通常で考えれば、甲子園は「ドル箱」である。わずか27日で、NPBなら1シーズンで動員する観客の8割くらいを集めるのだ。
今は、バックネット裏2000円、内野1500円、アルプス600円、外野席無料だが、これをバックネット裏指定3000円、内野指定2000円、アルプス自由1000円、外野席自由600円程度とし、さらに1日通しではなく入れ替え制にすれば、1試合当たり3000万円の売上としても、25億円になる。
この中から阪神甲子園球場の使用料を支払う。阪神電鉄は観客の電車賃と場内の飲食等売上で潤っているが、使用料を得ればさらにサービスを充実させることができよう。
さらに、放映権料をNHKと民放からとるべきだ。プロ野球のように1試合1億円(昔は3億くらいした)の必要はない。NHKはBSを合わせて1500万円、民放は朝日放送、毎日放送とも1000万円にすれば、18億円くらいの売上になる。
この2つだけで43億円、それでも大きいとは言えないが、このくらい収入があれば、職員も雇用できるし、野球の指導や普及も自前でできる。
今は、高校野球界に君臨してはいるが、貧乏貴族もいいところで「あれをしてはいけない」「これはだめ」というだけで、積極的なことは何もできないのだ。
こういう形でビジネス化することによって、高野連自身の意識も変わってくるだろう。
グローブやスパイクのメーカー名まで隠させるような時代錯誤もなくなるだろう。
それができないのは、高野連の幹部や新聞社に「ビジネス感覚」がないからだ。経済的な動きをすれば、自分たちの無能が露呈することを恐れている。
共産圏が民主化した時の国営企業の幹部のようなものだ。
高野連の中核に「経済」を考える部署ができるだけで大きな変化があると思う。これは意外に現実的な話だと思うが。
2016年牧田和久、全登板成績【あらゆるリリーフ承ります】
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!
137.6万人と言えば、NPBの1球団の観客動員よりやや少ない程度。相当な収入があってしかるべきだ。しかし高校野球の場合、2万ある外野席はタダだから、およそ54万人はカウントできない。入場料もそこまで取っていないので、高野連の年収は7.4億円にとどまる。全国イベントを主催する組織としては、極端に少ない。
このため、朝日、毎日新聞社の支援を受けている。
運営はぎりぎりである。高野連職員は無給が原則だし、場内整備もボランティアだ。出場校の選手の交通費と宿代は負担しているが、それだけで高野連の財布はいっぱいいっぱいなのだ。
一昨年「ラガーさん問題」が世間を騒がした。これはラガーさんを含む「8号門俱楽部」という輩が、甲子園の8号門入り口前にテントを張って泊まり込み、バックネット裏の最前席を占拠し続けたという話だ。ラガーさんは酒販でも何でもなく、巻き込まれただけだ。悪質なのは他のメンバーで、この席と飲食をセットしたパックツアーを販売していたという。
朝日、毎日、高野連はこの事件に一切言及せず、2016年からこの席を野球少年の招待席にした。
しかし、こうした輩の横行を許したのは、甲子園のチケットに指定席がなく、しかも前売りをしなかったからだ。
前売り指定席で販売していれば、こうした連中がのさばることはなかったのだ。
しかし高野連は、費用がないことを理由に前売りも指定席も導入していない。何せ年商7.4億円の零細企業が運営しているのだから、仕方がないと言えば仕方がない。
通常で考えれば、甲子園は「ドル箱」である。わずか27日で、NPBなら1シーズンで動員する観客の8割くらいを集めるのだ。
今は、バックネット裏2000円、内野1500円、アルプス600円、外野席無料だが、これをバックネット裏指定3000円、内野指定2000円、アルプス自由1000円、外野席自由600円程度とし、さらに1日通しではなく入れ替え制にすれば、1試合当たり3000万円の売上としても、25億円になる。
この中から阪神甲子園球場の使用料を支払う。阪神電鉄は観客の電車賃と場内の飲食等売上で潤っているが、使用料を得ればさらにサービスを充実させることができよう。
さらに、放映権料をNHKと民放からとるべきだ。プロ野球のように1試合1億円(昔は3億くらいした)の必要はない。NHKはBSを合わせて1500万円、民放は朝日放送、毎日放送とも1000万円にすれば、18億円くらいの売上になる。
この2つだけで43億円、それでも大きいとは言えないが、このくらい収入があれば、職員も雇用できるし、野球の指導や普及も自前でできる。
今は、高校野球界に君臨してはいるが、貧乏貴族もいいところで「あれをしてはいけない」「これはだめ」というだけで、積極的なことは何もできないのだ。
こういう形でビジネス化することによって、高野連自身の意識も変わってくるだろう。
グローブやスパイクのメーカー名まで隠させるような時代錯誤もなくなるだろう。
それができないのは、高野連の幹部や新聞社に「ビジネス感覚」がないからだ。経済的な動きをすれば、自分たちの無能が露呈することを恐れている。
共産圏が民主化した時の国営企業の幹部のようなものだ。
高野連の中核に「経済」を考える部署ができるだけで大きな変化があると思う。これは意外に現実的な話だと思うが。
2016年牧田和久、全登板成績【あらゆるリリーフ承ります】
私のサイトにお越しいただき、ありがとうございます。ぜひコメントもお寄せください!
↓
好評発売中!
興行化はスージー鈴木さんも言ってたと思いますが高野連なら無理でしょう。