侍ジャパンは、大谷翔平の出場辞退で揺れている。確かに大谷のコンディションも万全ではなかったのだろうが、球団側も「リスクを冒してまで出る試合ではない」という考えが生じつつあるのではないかと思われる。
WBCの位置づけは、侍ジャパンが本格的事業となる以前と以後とでは大きく異なっている。
2012年まで、12球団は毎年、NPBに1億づつを「会費」と言う形で支払っていた。NPBの経常収益は50億~60億円だったから、12球団合わせて12億円と言う「会費」は、重要な収益源だった。
2013年、つまり「野球日本代表マーケティング委員会(JMBC)」が設立され、侍ジャパンがプロ・アマを糾合した一個の事業として独立した年度から「会費」は、1球団あたり1000万円に減額される。
その代わりに「野球関連事業収益」「野球運営事業収益」が大幅に増加している。
2014年11月には株式会社NPBエンタープライズが設立される。侍ジャパンの運営企業だ。12球団及びNPBが出資している。
これは、12球団が従来の、NPBを直接支援する体制をやめて、「侍ジャパン」への出資と、選手の供出によって間接的に支援する体制に代わったことを意味する。
12球団にしてみれば「球団に頼るのではなく、自分で稼いでくださいよ」というところだろうか。
この体制になって、12球団は1億円と言うキャッシュをNPBに上納しなくてよくなった。従来通り、WBCなど、国際試合で選手は供出しなければならないが、負担が軽くなっているのである。
山本浩司から小久保裕紀に監督が変わったタイミングで、侍ジャパンの位置づけも変わったのだ。
ありていに言えば12球団の認識は、「俺たちの代表」から「選手を貸してやっている」に変わったと言ってもよいだろう。
株式会社NPBエンタープライズの発足時に、「13番目の球団」という言い方がされたが、その真意はそこにあったのだ。
12球団には心情的に「侍ジャパンは、よその球団」という認識が生まれつつあるのではないか。
出資はしているが、NPBそのものではなく、「よその会社」であり、マーケティングなども別個に行っている。
NPBの球団は、もともと保守的で縄張り意識が強く、「うちだけが儲かればいい」という偏狭さをもっている。
新体制になって、そういう意識が強くなり、侍ジャパンに協力する熱意が薄れたのではないかと思う。
国際化やMLBとの提携を考えれば「侍ジャパン」は非常に重要な事業だが、各球団にはそういう認識はあるのだろうか?
大谷翔平の辞退そのものは仕方がないが、これで侍ジャパンが早い段階で敗退すれば、「13番目の球団」の存在意義は急速に薄れてしまうだろう。
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12球団にしてみれば「球団に頼るのではなく、自分で稼いでくださいよ」というところだろうか。
この体制になって、12球団は1億円と言うキャッシュをNPBに上納しなくてよくなった。従来通り、WBCなど、国際試合で選手は供出しなければならないが、負担が軽くなっているのである。
山本浩司から小久保裕紀に監督が変わったタイミングで、侍ジャパンの位置づけも変わったのだ。
ありていに言えば12球団の認識は、「俺たちの代表」から「選手を貸してやっている」に変わったと言ってもよいだろう。
株式会社NPBエンタープライズの発足時に、「13番目の球団」という言い方がされたが、その真意はそこにあったのだ。
12球団には心情的に「侍ジャパンは、よその球団」という認識が生まれつつあるのではないか。
出資はしているが、NPBそのものではなく、「よその会社」であり、マーケティングなども別個に行っている。
NPBの球団は、もともと保守的で縄張り意識が強く、「うちだけが儲かればいい」という偏狭さをもっている。
新体制になって、そういう意識が強くなり、侍ジャパンに協力する熱意が薄れたのではないかと思う。
国際化やMLBとの提携を考えれば「侍ジャパン」は非常に重要な事業だが、各球団にはそういう認識はあるのだろうか?
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「侍JAPAN入り諦めない」みたいな記事を、1月中旬に見た際、
正直「やめて~、無理して、WBC出たら、シーズン中にまた故障とかなるやん」って思ったので、代表に選ばれず、ホッとしました。
最強メンバーを選んでほしい、でも、シーズンに影響が出ては困るという矛盾が付きまといますね。