日本のキャンプはもう後半だ。昨日は石垣島のロッテを見てきた。
とにかく暑いのなんのって。ダウンジャケットとか持って行ったのがばかばかしい。気温は25度だった。

これだけあったかければ、バットの振りも軽快になるだろう。

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メイングランド横の陸上競技場では、投手陣がダッシュを何本も続けていた。
もうあかん!と倒れ込んでいるのはロッテの方の大谷だ。

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選手はそろそろ疲労がたまっている。これを乗り越えて開幕を迎えるのだが。

MLBではようやくキャンプインだ。投手が先だ。マエケン、マイナー契約の中東などが今日からキャンプインする。野手のレギュラークラスはまだこれからだ。

MLBではコンディションを整えるのは、選手の責任だ。球団が手取り足取り、体づくりをすることはない。
キャンプインして体ができていなければ、脱落するだけだ。
ヒスパニック系などで自己管理ができていない選手に対し、オフに体重制限や減量を科すことはあるが、その方法まで指導したりはしない。

すぐにスプリングトレーニング(オープン戦)が始まるのだ。大型契約を結んでいる実績のある選手はいいが、そうでない選手はここでふるいにかけられ、マイナー行きになったりする。
チームには十人ほどのキャンプ招待選手が加わっている。ユニフォームを支給され、同じように練習に参加するが、彼らは試合で結果が出なければ、即、チームを去る。開幕ロースターに残るのは1人いるかどうか、マイナー契約で首がつながる選手も少数。多くは戦力外になる。

MLBのキャンプはすでに「競争」であり、日本の「ちょっとハードな修学旅行」みたいな一体感はない。

MLBに昇格するような選手は、すでに「出来上がった選手」であり、体力作りとか技術の習得とかも、自分の責任でやる。練習法も彼らにまかされている。

新人選手はそうではない。MLB直営のルーキーリーグでは、キャンプではなく、シーズン中に試合をしながら野球選手に必要な技術や自己管理を学んでいく。
しかし、ここでも競争はある。いい選手はあっという間に上がっていくが、そうでない選手は消えていく。

NPBのように新人からベテランまでが、ほぼ同じメニューでトレーニングをすることはない。

そもそもMLBでは「練習のし過ぎは体に悪い」ことが、知れ渡っている。
体を酷使しても、スキルが一定以上、上達することはない、むしろ怪我や故障のリスクが増える。

日本に来た外国人選手が「クレージー」というのはそのためだ。日本のキャンプでは外国人選手は別メニューになる。

反対に、日本人選手はあっけないほど軽いMLBキャンプでの練習に戸惑うのだ。

しかし、NPBのキャンプは、高校野球や大学野球の練習に比べれば、これでも非常に少ないのだ。

朝10時に始動して、16時には終わるのだ。休みも多いし、一つ一つのプラクティスは短い。
高校野球から入った新人が、「短くて楽すぎる」ことに驚くのも、恒例になっている。休日があることにも驚く。

これを考えても、アマチュア野球の練習の極端さ、過剰さが見えてくる。
高校野球、大学野球指導者はNPBやMLBのキャンプでの練習内容を参考にすべきではないか。

「虎の穴」みたいな練習漬けで生まれるのは、故障だらけの野球馬鹿だということに気付くべきだろう。

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