敬遠を簡略化することが時短につながるというのは、明らかにナンセンスだ。

2010年からのMLB、NPBの試合数と敬遠数を並べてみた。G/IBBは、何試合に1個、敬遠が発生するかの数値。

IBB-Data


AL、PLと指名打者制度があって、投手が打席にほとんど立たないほうのリーグが敬遠が少ないのは当然の話。
平均すればALは5.5試合、PLは6.6試合に1個敬遠がある。敬遠が多いNLは4試合、CLは4.4試合に1個敬遠がみられる。

CLは2015年から敬遠が激減している。どんな通達があったのか、審判や記録員の申し合わせが変わったのかはよくわからないが、今やPLと敬遠の頻度は変わらない。

仮に、敬遠で4球投げるのに1分かかるとして、それが監督申請によって20秒に短縮できるとすれば、40秒の節約だ。
NPBのPLやCLに当てはめれば、年60個の敬遠では、2400秒の節約。40分だ。これを試合数で割れば1試合当たり6秒。ほとんど意味がないことがわかる。
これなら、攻守の交代の時に「走れ」と言うか、グランド整備の時間を短縮するほうがはるかに効果的だ。

また今回のルール改正で敬遠シーンがなくなるかどうかも疑わしい。今の敬遠のルールでは、4球とも捕手が立って捕球しなくてもいい。4球目だけ捕手が立てば敬遠とみなされる。
臭いところをついて3ボールになるとか、一塁走者が盗塁で二進したとかで、投球の最中に「敬遠」の判断が出た時には、わざわざ指導者が出てきて「敬遠」を申請するとは思えない。
今まで通り、捕手が立って捕球して敬遠になるのではないか。

このルール改正の目的がどこにあるのか、よくわからない。

「球数節約」の目的があるとの説明もできるが、今回のWBCではこういう規定がある。

毎日新聞
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の主催者は3日、捕手が敬遠と明確に分かる動作を示した上で敬遠四球を与えた場合、敬遠に関わる投球は投手の投球数に含めないとする大会ルールを発表した。

これによって、投手は制限投球数+敬遠投球数を投げることになる。節約にはならないのだ。

今回の「敬遠」のルール改定は、誰のために行おうとしているのかがよくわからない。

野球をよく知らない人が「おかしいじゃん」と言ったから改訂しようとしているんじゃないかと言う気さえする。
もう少し考えるべきではないか。



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