会見でのMLBマンフレッドコミッショナーの言葉について、一つずつ考えていこう
1)WBC
・今大会はテレビ放映国数、視聴者数が過去最多となり、WBCは野球の国際化、野球の普及に貢献している。
・WBCが野球の国際化のために必要であることを人々に知ってもらう必要がある。
・日本は世界で最もWBCが普及した国であるから、NPBがWBCから離脱することはないと信じている。


韓国の退潮ムード、さっぱり気勢が上がらぬ本国アメリカ、そしてやる気がうかがえるが、経済力がないカリブ諸国。

この図式の中で、やはりNPBがWBCに果たす役割は大きい。

今回のWBCの公式グロ―バルスポンサーは4社だが、このうち3社、GUNHO、日本通運、野村證券が日本企業。HUBLOTだけがスイスである。ちなみにGUNHOはソフトバンク傘下だ。

日本でのWBC人気が大会を支えているのだ。言い方を変えれば、ジャパンマネーでMLBは春先に一儲けしている。

MLB各球団が相変わらずやる気がない中で、どこまでWBCが持つかはわからない。MLB側の要請で打ち切りになる可能性は依然としてあると思うが、それでも金主、メイン顧客が日本である図式が変わらない。

NPBは、こうした力関係を背景に、WBCの機構改革をプレゼンテーションすべきだと思うが、残念ながらその能力はないのだなあ。

(2)大谷問題
・大谷の大リーグへの移籍は日米双方にとって利益になるようであれば実現に期待したい。
・大谷はポスティングではなく、FA資格を取得して移籍する方が本人にとって利益があるのではないか。
・大谷のために改定したポスティングシステムを再改定することはない。改定するなら全選手に適用される変更をするしかない。


この発言は、MLB側が現行のポスティングシステムを撤廃したい意向を持っていることを意味する。
コミッショナーとしては金満球団に有力選手が集まることは好ましくない。大谷のような大物もFAで移籍すべきだと言っている。

MLBは新労使協定によって25歳未満の外国人選手の移籍の場合、移籍金は約1000万ドルで、1年目はマイナー契約に限られることになった。ドラフト対象外の米国、カナダ、プエルトリコ以外の外国人選手が対象で、大谷もこれに該当する。
大谷がポスティングでMLBに行くとすれば球団の実入りは2000万ドルのまま変わらないが、大谷個人の収入は大きく減ることになる。

大谷が海外FA権を取得するのは27歳、2021年になる。
マンフレッドはそこまで待てと言っているのではなく、NPBにFA年限の短縮化、さらには日本人選手の海外移籍の障壁を迫っているのだと思う。

これに対しても、NPBはきっちりした対応をすべきだ。

Score


マンフレッドは、こうした交渉をする際のカウンターパートがいないことにイライラしているだろう。
NPBの熊崎コミッショナーは法曹家で、ビジネスの話など理解できない。その分野では全く無能だ。かといってマンフレッドとまともに渡り合える人材はNPBにいない。
まずは、ここから改めるべきだろう。