キャンプ招待選手=Non-Roster Invitee=NRIには、3つの可能性があった。
1.開幕ロースター(25人枠)または40人枠に入って、メジャー契約を勝ち取る
2.マイナー契約を結びなおす
3.解雇

昨年までの川﨑は、1か、少なくとも2の身分を獲得していた。昨年であれば、開幕時は、AAAアイオワ・カブスで迎えた。ここからMLB昇格を目指してプレーしたのだ。

しかし今年は3の解雇。
カブスでは、マイナーでも川﨑にプレーの場を与える選択をしなかった。箸にも棒にもかからない選手であれば、もっと早くに解雇されただろうが、川﨑は開幕直前まで選択肢として残された挙句に解雇された。

スプリングトレーニングでのカブスの内野陣。ステイタスを色で表した。

Kawasaki-M


今日の時点で解雇されているのは27歳のエリオット・ソトだけだが、色がついていないNRI=キャンプ招待選手に今、開幕ロースターに向けて通告がされている最中と言うことだ。
NRIの中には川﨑のほか、ジャーマイル・ウィークスなどMLBで活躍した選手もいる。

それ以前に若い選手は、薄いブルー、つまりマイナー行きを通告されている。

最初からメジャー契約が約束されている選手にとっては、キャンプは「調整」だが、NRIやマイナーから呼ばれた選手にとっては「勝負」のときなのだ。

勝負に敗れれば、マイナー行きを通告されるか、解雇される。

川﨑は打率.282、11安打を打ち、立派なものだが、この顔ぶれではベン・ゾブリストと並ぶ最年長。
将来性を考えれば、メジャー契約は厳しかったし、マイナーの座も若手に与えたかったということだ。

川﨑と同じタイミングでNRIの選手には最終決定が通告されている。好成績を残しているハップやヤングなどが生き残ることができるかどうか。

川﨑はカブスの一員ではなくなった。他球団からオファーがあれば、メジャー契約であれ、マイナー契約であれ、彼は受けることになるだろう。
しかし35歳と言う年齢を考えれば、それは厳しいと思われる。

どこからもオファーがなければアメリカの独立リーグに行く選択肢もある。独立リーグは、MLBからあぶれた選手を受け入れてチームを作っている。独立リーグにとっては、今からがストーブリーグ最盛期だ。
人気者の川﨑にはオファーがあると思われる。独立リーグからでもMLB復帰を目指すことはできるが、その道は大変険しい。

そしてNPB復帰の道もあるにはある。しかしここまで古巣ソフトバンクの誘いを断ってきた川﨑は忸怩たる思いもあるだろう。

日本のメディアは、マドン監督などカブスの指導者や経営者が「川﨑は素晴らしい、なくてはならない」みたいなことを言うのをさんざん報道をしてきた。
だから、今回の解雇を意外の思いで受け止める人は多いのではないかと思う。マドン監督は嘘つきなのか、と思う人もいるかもしれない。
しかしカブスの関係者は、日本メディアが向けたマイクに、彼らが喜びそうな言葉を言ったに過ぎない。確かに川﨑は「愉快な奴」かもしれないが、チームにとって必要かどうかはまた別の話だ。
そのことをちゃんと伝えず、日本人が喜ぶことだけを伝えてきた日本メディアのダメさ加減が浮き彫りになる。

川﨑は本当によくやったと思う。「ご苦労様」と言いたい。彼は私たちを本当にたのしませてくれた。
今後、どんな冒険をするかはわからないが、川﨑らしい選択をするだろう。どういう境遇になっても「がんばれ」と声援を送りたい。

M-Kawasaki


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