巨人ファンでは毛頭ないが、昨日の試合はさすがに顔色を失った。新鋭池田は1回に失点した後2回は抑えたが、3回、打ち取ったはずの当たりが立て続けに内野安打になったのちに、外崎の満塁本塁打。あっという間に7点を失った。
12球団一の陣容に恵まれているはずなのに、ドラフト4位の新人に必勝のマウンドを託さざるを得ないところに、今の巨人の矛盾に満ちた戦力構成が現れている。

世間はいろんな議論が噴出している。
ニッカンとデイリーは、老川オーナーが的外れな叱咤を高橋監督や選手に浴びせかけていることを問題視している。
6年も前の「清武の乱」まで話を遡らせて、清武英利が推進していた若手育成システムが途中で頓挫したことが今の体たらくにつながったという人もいる。
さらに、野球賭博問題に代表される巨人のインモラルが問題だという人もいる。

私は野球賭博の問題は、今の大連敗とは直接関係がないと思いたい。高橋由伸の膝下で、選手がよからぬ遊びをしていて、それが黒星につながったとは思いたくない。

しかしながら、こうした意見を読んでいて思うのは、今の巨人はガバナンスが不在なのだということだ。

巨人の現場はずいぶん頑張っているように思う。巨人の三軍は独立リーグと試合をし、韓国に遠征し、選手たちに試合経験を積ませている。
マーケティングも従来の殿様商売ではない。ファンサービスもかなり充実しているように思う。

しかしながら、そうした努力とは別に、巨人の大きな方針は、野球とは何の関係もない人の意向で決まってしまうのだ。
中には「野球に対する深い知識がある」と書いてある珍書もあるが、


ナベツネが、野球への一片の愛情も持っていないのは、その言動を見ても明らかだ。
しかしこの老人は、「巨人」のもつ社会的影響力、人気は、自分の掌中に握っておきたいという気持ちだけはいまだに持ち続けている。

地道な現場の努力やマーケティングは、権謀術数で世渡りをしてきたこの人間にはばかばかしくて仕方がないのだろう。
そのくらいなら、よそから選手を分捕ってきて、スター軍団を作ればいい。その方が派手でいいし、「俺の力でできた」と自慢することができる。
彼にとっては、巨人は「自分はこれほど偉い」と世の中に知らしめるための道具に過ぎない。

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ナベツネは、中曽根康弘と親しかったことで権力をつかんだ、そして今は「讀賣新聞を塾読せよ」と総理に言わしめるほどに官邸と近しい。
この老人は、権力のそばにいること、自分に力があると世間に思わせることが、何より好きなのだ。
「たかが野球」に何ほどの愛着があるわけではないが、自分の「大物ぶり」を際立たせる小道具である限り、実権を手放す気はない。とはいえ、具体的に手を突っ込む能力はない。
そのあたりを素人側近が忖度して、あれこれ補強をして、それが見事に裏目に出たということだ。

チームの雰囲気は最悪のはずだ。濁った水にボウフラがわくように、野球賭博も湧いて出た。
しかし、メンツにかけても「運営体制が悪かった」ことを認めるわけにはいかないから、糊塗策でお茶を濁している。

巨人は、老人の手慰みになっているために、改革もできず、強化もできず、いたずらに弱体化するのを看過しているのだ。

他球団が真剣にチームの強化、マーケティングに取り組んでいる中で、このチームの迷走ぶりは際立っている。
ガバナンス不在、それはチームに愛情をもって接する経営者の不在でもある。

この連敗はいつかは止まるだろうが、チームの根本的な立て直しは道遠しの感がある。あえていうが、老人が目を瞑るまでは、この状態が続くのだろう。


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